美の追求。
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
『永遠のソール・ライター』展が、新型コロナ感染拡大防止のため、中止となりました。
とても残念ですが、彼の作品は写真集、そして映画でじっくり見ることもできます。
今日は映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』を紹介しましょう。
目次
映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』概要
「人生で大切なことは、何を手に入れるかじゃない。何を捨てるかということだ」と語り、あえて名声から距離を置いて生きたソール・ライター。その人生がわれわれに語りかけるものとは?
写真の整理をするソール・ライター。
彼は、1940年代に「ヴォーグ」など有名ファッション誌の表紙も飾った、カラー写真の先駆者です。
しかし写真に芸術性よりも商業性が強く求められはじめた80年代、彼は表舞台から姿を消してしまいます。
ところが2006年、それまで封印されていた彼の個人的な写真をまとめた初の作品集が出版されると、80歳を超えた”巨匠の再発見”は世界中でブレイク。
それでも彼は、謙虚というか、ネガティブというか。
ドキュメンタリー映画なので、話に大きな展開の変化などなく、写真家ソール・ライターに興味のない方には退屈かもしれません。
しかしこの映画のポイントは、彼の美しい作品の数々を見られること、そして彼の言葉です。
ソール・ライター「らしい」視点と言葉
カメラがあれば写真を取る
どんな写真が撮れるかそれはわからない
無秩序には独自の魅力がある
無秩序には快さがあるんだすべてを知るのは良くない
心地よい混乱状態というのは
時として実に気持ちがいい
私の好きな写真は
何も写っていないように見えて
片隅で何か起きている写真だ
大半の心配事は
心配に値しないものだ
私は美の追求というものを
信じている
世の中の美しいものに
喜びを感じる気持ちを
ハッとさせられる視点と美しさ
映画のあと、あらためて彼の写真集を見ました。
彼の作品にはいつも、ハッとさせられます。
同時に、その美しさにうっとりしてしまうのです。
写真展を見に行ったときは、作品の前から動けなくなるほど。
ずっと見ていたい。
そんな作品たちです。
美しいアート作品に出会うと、私はいつもこの言葉を思い出します。
ものの見方にはさまざまな方法がある。あるものを見て、それが美しいと思えたら、その見方が美しかったということになる。
本『アート・スピリット』P.130
AmazonプライムやiTunesで視聴可能
↑Amazonプライムや、iTunes Storeでも見ることができます。
世界を美しく見たい。
あらためてそう感じた、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
ここから学べる発想のヒント
その他、過去のおすすめ写真展
コウスケの日常
コンビニへ歩いたくらいじゃ全く足らない。