日本だとどうなるだろう?
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
いつもなら月にいくつもアート展を見に行くのですが、今は新型コロナの影響で見に行くことができません。
それで、自宅でたくさんアート映画を見ています。
今回紹介するのは、映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』。
突如、バンクシーが毎日ニューヨークのどこかに作品を発表し始め、ニューヨーク市民たちはそれに翻弄されます。
映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』
2013年10月1日、バンクシーがニューヨークで展示をスタートさせた。
告知もなく突然始まったその展示は、毎日1点ニューヨーク各地の路上に作品を残し、場所を明かさず公式サイトに投稿。人々はその作品を求めてニューヨーク中を駆け回るという、ストリートとインターネット上の両方で勃発した「宝探し競争」だった。
Webに投稿される情報をもとに、ニューヨーク市民は必死にバンクシー作品を街で探します。
バンクシーファンはもちろん、そうでない人も。
アート、野心、嫉妬、生活、金…。
様々なものがうずまくリアル。
私なら、どうするだろう…?
それぞれの視点、宝探しのゆくえ
これは「宝探し」。
アートファンにとっては、壁に描かれた「らくがき」はすぐに消されてしまうかもしれないから必死です。
一方、バンクシー作品を金に変えようという輩もいます。
そういう市民の反応も作品の一部。
そうバンクシーがあざ笑うかのようです。
ニューヨークは大混乱。逮捕者が出たり、人混みができたり。
ニューヨーク市民がバンクシーに操られれているのです。
日本でこれがもし起きたら?
おそらく私も毎日探すでしょう。必死に。
「期間限定」のバンクシー作品をこの目で観たいのです。
日本では、壁を切り取ったりする輩はあらわれるでしょうか?
ニューヨークでは、バンクシー作品の描かれた壁を切り取ったり、作品を持ち運んだりして、オークションに出す輩まで現れるのです。
視点を動かすということ
もしバンクシーじゃなければ、ほとんど注目されないらくがき。
ところがバンクシーだと、ニューヨークが大混乱。
面白い現象です。
私が名古屋の地下鉄駅構内で写真展を開催したときは。
ほとんど誰も、見向きもしませんでした。
たくさんの人が、そこを歩くのに。
私は無名ですから、皆が興味ないのはしかたありません。
目を留めたが興味ない、ならそれも良し。
ところが、私の作品は彼らの目に入ってすらいない様子。
駅を歩く人たちにとってそこは単なる通勤・通学ルートなのです。
駅や街中に、著名なアーティストの「パブリックアート」はいくつもあります。
私たちの身の回りの、あそこや、そこにも。
あなたはそれをじっくり鑑賞したことがありますか?
もしかしたら、気づきすらしていないかもしれません。
日常の中にある「なにか」に気づくこと。
それは心の余白を持つことなのか。
アンテナを張り続けることなのか。
バンクシーはただニューヨーク市民を弄んだわけではありません。
バンクシーはアートによって問題提起します。
人々が目をそらしていたり、気づいていないことに目を向けようとしているのです。
視聴方法は?
Amazonプライム↑ほか、iTunesなどでも鑑賞できます。
神戸の『港都KOBE芸術祭』、群馬の中之条ビエンナーレ2019など、美術館以外で開催されるアート展を思い出した、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
あ。3月に鑑賞したバンクシー展も最高でしたよ。
ここから学べる発想のヒント
その他、おすすめのアート映画
コウスケの日常
けど、再開するかなぁ?