悪趣味だ。
アート大好きライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
大阪港駅近くのCASOにてシリアルキラー展を開催中(〜2018/8/18)。
連続殺人犯に関するものをコレクションしているなんて、悪趣味にも思えます。
しかし、気になってしまう。
怖いもの見たさ?
私も趣味が悪いのかもしれません。
会場は、こんな様子でした。
シリアルキラー展@海岸通ギャラリーCASO
「大阪港」駅より 徒歩7分。
レンガの建物の向こうに、海岸通ギャラリーCASOがあります。
中を進むと奥に、その展示はありました。
シリアルキラーの描いた作品
「シリアルキラー」とは、連続殺人犯のこと。
大量殺人は一度に行うことであり、連続殺人は間隔をあけて別の殺人を繰り返すこと。
シリアルキラーは殺人を繰り返すことから、突発的・衝動的な犯行というより、心の闇が感じられます。
ポスターに使われているピエロ。
これは6年で33名の男性を殺害したジョン・ウェイン・ゲイシーによるものです。
父親に虐待を受けて育ち、1年以上の入院をしたこともあるという彼。
職業訓練校では優秀な成績、ビジネス専門学校を卒業後はセールスマンとして活躍し、ボランティア活動にも力を入れていたのだとか。
ところが少年への性的虐待で逮捕。妻と離婚するが、模範囚として16ヶ月で出所します。
半年後にまた少年に対する暴行容疑で再逮捕。
そして1970年に最初の殺人を犯してから、道化師姿で福祉施設などでボランティアを行っていましたが、同時に自宅に少年たちを誘い殺害していたのです。
1978年に家宅捜索が入り、床下から29人もの死体が発見されたというからゾッとします。
そんな男が描いた自らの肖像画がピエロ。なんとも不気味です。
他にも会場には、絵画などと合わせてシリアルキラーの紹介文があります。
彼らの多くは、子供の頃の家庭環境に問題があったように思えます。
ところが、ハーバート・マリンは薬物依存でした。
1966年からマリファナとLSDに手を出し、1968年に逮捕。両親に保釈金を出してもらい出所するも、不可解な行動を繰り返し、精神病院の入退院を繰り返します。
1970年に薬物使用で再逮捕。
1972年に「神の声」を聞いた彼は、連続殺人をしていきます。
そんな彼が描いたのは、雲の上に見える冷たい山脈。
どんな気持ちで、何を描いたのでしょうか。
私には殺された人びとの墓(ピラミッド)のようにも見えます。
まとめ
他にも印象的なのは、
- 学校で銃乱射したウェイン・ローの写真の顔の部分だけを刺繍で覆っている作品
- 母親に女装させられて育ったハドン・クラーク、女性を殺害し血を飲んでいた。描いた絵は少女。「女性後を飲むと女性に変われるかと思った」
- 映画「グッドフェローズ」のモデルとなったヘンリー・ヒル、「大統領になるよりも、マフィアに憧れた」。自らをネズミとして描いた
実際の展示は、絵画だけではありません。
直筆の手紙や、下着なんてものも。
しかし、そこにある絵画からは、彼らの心の奥が見えるようです。
映画も同様、ハッピーエンドじゃないほうが考えさせられる、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:海岸通ギャラリー CASO(地下鉄中央線「大阪港」駅より 徒歩7分)
住所:大阪市港区海岸通2-7-23
会期:2018年7月24日(火)~8月18日(土)
開演時間:11:00~19:00(日曜日は17:00まで)
休館日:会期中休館日なし
入場料:2,000円(限定パンフレット付)