場に一石 投ずる。
そんな、人の心をざわつかせる行為、私ホラノコウスケ(@kosuke_art)も好きです。
渋谷のGALLERY X BY PARCOにて、丹羽良徳「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」展 が開催されています(〜2019/5/7)。
丹羽良徳「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」展
本展「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」は、丹羽がテーマとして扱い続ける「労働」「経済」および「集団決定」に対しての疑問の投げかけを日常のファンクショナルなメディアを使って表現する。
その試みは彼の行動的で挑戦的なこれまでの作品(トルコの首都イスタンブールの外 貨両替所が点在する地域を徘徊しながら、文字通り手持ちのお金が尽きるまでユーロとトルコリラを 無意味に両替し続けるパフォーマンスを記録した映像作品「イスタンブールで手持ちのお金がなくなるまで、トルコリラとユーロの外貨両替を繰り返す」(2011)や未だ共産主義の色が残るルーマニアで共産主義時代を知らない若者に共産主義者を胴上げしてもらおうとするパフォーマンスを記録した映像作品「ルーマニアで社会主義者を胴上げする」(2010)など)でも一貫されており、自らに課した労働のように敢えて不条理な行いや無益な行動に出ることで、社会で広く共有される様々な通念や合意を再更新しようとする。
さて、どんな展覧会だったのでしょうか?
くだらなさと、アート
私が本展で特に好きなのは、映像作品《自分の所有物を街で購入する》。
駅の売店で買った雑誌an・anを、別の書店のレジへ持っていくと、店員は何も知らずに精算してしまうのです。
購入して自分の所有物になったものに、またお金を払うという謎のループ。
作家は日常的な経済活動の隙間を見せ、所有や消費の概念に揺さぶりをかけてきます。
YouTuberがやりそうなくだらなさですが、違いは「世の中に一石投ずる」という内なる思いがあるかどうか、だなと。
単なるウケ狙いや、 目立ちたがりとは違うと感じます。
《イスタンブールで手持ちのお金がなくなるまで、トルコリラとユーロの外貨両替を繰り返す》
という作品もユニーク。
ネオンで描かれた言葉も、一瞬「ん?」となったり、考えさせららたり。
人々の凝り固まった思考を壊すアートにこそ、その存在意義を感じます。
お利口さん・マジメちゃんが何かを変えることは、容易ではないのです。
まとめ
丹羽良徳さんがしていることは、皆が当たり前と思っていること、疑問に感じないことに気づくことに対し、ツッコミを入れることではないでしょうか。
そしてそれは、多くの現代アート作家も同じかもしれません。
自分も「言葉」以外で世の中へツッコミを入れたいと思った、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:GALLERY X BY PARCO
アクセス:JR渋谷駅ハチ公口より徒歩5分
住所:東京都渋谷区宇田川町13-17
会期:2019年4月19日(金)~5月7日(火)
開演時間:11:00~20:00 ※最終日は18:00閉場
入場料:無料
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