ノグチといえば…?
ゴロウ?ヒデヨ?いや、イサムでしょ。
アート大好きライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
東京オペラシティ3階アートギャラリーにて「イサム・ノグチ ー彫刻から身体・庭へー」が開催されています(〜2018/9/24)。
古代や神話などからインスピレーションを受け、様々なものを抽象化し、「遊び」を大事にしながら彫刻をつくってていることが分かる、とても面白い内容です。
実際に行ってみて分かったその見どころ、混雑状況、所要時間など紹介します。
日本の伝統と芸術のつながり
イサム・ノグチは岐阜県を訪れた際に伝統的な灯籠に触発され、光の彫刻「あかり」をデザインしたそうです。
現在も多くの人々に愛され、日本の伝統に触発されながら生活と芸術のつながりを求めたノグチの作品の普遍性を示すものとなっています。
遊びを大切に
本展に、このような説明書きがありました。
ノグチは「遊び」に、つねに熱い眼差しを送っていた。子供だけが遊ぶのではなく、遊ぶこと、遊びを通してなにかを発見し、なにかをつくり、世界と出合うのが人間の姿だと考えていた。ノグチは「大人が子供のような想像力を持ったとすれば、世界は一変して全く新しい体験として目に映るに違いない」と語る。
POINTS OF YOU®やマインドマップ®の講師として、クリエイティブに関するワークショップを開催している私としては、とても共感する内容です。
あの秋元康さんが、とんねるずのTV番組の「食わず嫌い王決定戦」という企画を思いついた場は、会議室ではありません。
とんねるずと食事中のことなのだとか。
「食べ物の中で何が苦手か」という雑談の中から、これを企画にしよう!となったのです。
まさに遊びからなにかを発見し、なにかをつくったわけです。
事物を抽象化するということ
クイズです。
この写真は、何を表しているでしょう?
…
…
正解は。
実際の展示で確認してください。
とはいえ、正解探しだけでなく、アートって自由に見たら良いですね。
何を残し、何を捨てるか。
本質は何なのか。
そんな事を考えさせられます。
本展の第1章は「身体との対話」。
毛筆による力強い線が身体のエネルギーを大胆に表現する作品が展示されています。
詳細に描くのとは違う美しさが、そこにありました。
空間の彫刻=庭
「彫刻」というとこういったものを想像します。
しかしイサム・ノグチは空間を彫刻しています。
それが、庭園なのです。
公園の遊具、噴水など様々なものを生み出していますが、彼はその空間全体をデザインします。
数年前に札幌のモエレ沼公園に行った時には、イサム・ノグチが手がけたと知っていてもいまいちピンと来ませんでした。
しかし今なら分かります。
「公園全体が一つの彫刻作品」なのだと。
混雑状況、所要時間は?
火曜日の18:00、とても空いていました。
18:00〜18:46の46分間、鑑賞。
ゆったりと鑑賞しました。
ただし、同時開催の以下もあるので、そちらも鑑賞したい場合は時間に余裕を持っていくと良いでしょう。
- 収蔵品展063うつろうかたち寺田コレクションの抽象
- 木村彩子展
まとめ
昨年、イスラエル博物館へ行きました。
そこにイサムノグチの作品があったのを見た時は、日本人として何だか誇らしかったです(後日、彼はアメリカ人だと知ったのですが)。
本展を見てから、空間の見方が変わり始めたホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:東京オペラシティ3階 アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
会期:2018年7月14日[土]─ 9月24日[月]
開演時間:11:00 ─ 19:00 (金・土は11:00 ─ 20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(但し祝日の場合翌火曜日)
入場料:一般 1,400円(1,200円)、大学・高校生 1,000円(800円) 中学生以下無料