やっぱり現代アートは良い!
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
愛知県美術館にて、『トライアローグ 横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション』が開催されています(〜2021/6/27)。
実は私、横浜で同じものを見たんです。
ところが愛知県美術館の近くへ行ったので、ついうっかり吸い込まれてしまいました。
結果、行って大正解。
横浜展より名古屋展のほうが良かった理由も含めて、以下に見どころを紹介します!
『トライアローグ』とは?
横浜美術館、愛知県美術館、富山県美術館という、国内の各地域を代表する3つの公立美術館は、開館から30〜40年の活動を通じて、それぞれ充実したコレクションを築いてきました。3館に共通するのは、20世紀の西洋美術を収集の柱のひとつとしていることです。トライアローグ(鼎談・三者会談の意)という展覧会名を掲げた本展は、この3館から粒ぞろいの作品を結集させることで、20世紀の西洋美術の流れを俯瞰します。ピカソ、ミロ、クレー、エルンスト、ダリ、マグリット、ポロック、ベーコン、ウォーホル、リヒターなど、美術の概念を刷新しながら多様な表現を生んだ巨匠たちの、選りすぐりの作品約120点が一堂に会します。
超個人的にオススメする見どころ
(1) 2019年の日本アート界を席巻したクリスチャン・ボルタンスキー
【トライアローグ展開催中】再会シリーズ③当館所蔵のクリスチャン・ボルタンスキーの《シャス高校の祭壇》は、作家の代表シリーズのひとつ。2019年に国立新美術館で開催された作家の個展に出品された際には、展示のために来日した作家と再会を果たしました。#yokobihttps://t.co/n3Sudn75dr pic.twitter.com/h8VHTwSr0I
— 横浜美術館 (@yokobi_tweet) January 21, 2021
日本アート界の2019年は、この人の年だった!と私は勝手に思っています。
「生と死」を感じさせるその作品群は、私を夢中にさせてくれました。
愛知から、大阪、東京2箇所、新潟、瀬戸内2箇所へ見に行ったのだから、ほとんど追っかけですね。
今回、展示されているのは《シャス高校の祭壇》という作品。
ウィーンの高校に1931年に在籍したユダヤ人の学生たちの写真を並べています。
彼らのその後のことは知らないのに、不思議と「ナチスの大虐殺(ホロコースト)」、そして「生と死」について考えざるを得ません。
ぜひ作品と向き合って、感じてみてください。
(2) 一度は見たことある!?アンディ・ウォーホルの《マリリン》
有名な作品ですね。たくさん並ぶと鮮やか。
(3) なにこの青い人
この人!ものすごいインパクトです。
しばらく見とれてしまいました。
(4) 誰もが名を知るピカソ、ムンク、マグリットなど
ピカソを知らない人はいないでしょう。
でも、この作品など「ピカソといえば」という印象と違うのでは?
この作品の隣には、「ピカソ」でイメージするであろうキュビズムの作品も並んでいます。
見比べると面白いですよ。
他にもムンクなど、誰もが名を知るアーティストの作品が見られます。
横浜展より名古屋展のほうが良い理由
横浜にはあったのに、名古屋にはない作品が2つあるようです。
それでも、名古屋展のほうが良い!といえる理由があります。
それは「写真撮影OKなこと」です。
横浜では撮影NGでした。
そのせいもあって、私はこの展覧会について、
- メインイメージであるルネ・マグリット《王様の美術館》
- 自分の大好きなクリスチャン・ボルタンスキー作品
の2つしか、印象に残っていませんでした。
もちろん、撮影OKの問題点もありますが、この時代ですよ。
撮影OKのほうがみんなにメリットのほうが大きい気がする、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
展覧会の詳細
場所:愛知県美術館
会期:2021年4月23日(金)~6月27日(日)
開演時間:10:00〜18:00、金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日
入場料:一般 1,400円、高校・大学生 1,100円、中学生以下無料