繊細な美に触れる。
1年で326展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
東京・銀座メゾンエルメスフォーラムにて、「みえないかかわり」イズマイル・バリー展が開催されています(〜2020/1/13)。
エルメスの展示はいつも本当にセンスがいい。
今回も、本当に素晴らしい内容です。
「みえないかかわり」イズマイル・バリー展とは?
本展「みえないかかわり」において、銀座メゾンエルメス フォーラムは、光と陰とが戯れる光学装置へと変貌を遂げます。インスタレーションは、逆光の中、手の操りから出現するイメージをとらえた新作の映像を中心に、フィルム、オブジェ、ドローイング、空間で生じる即興的な動作、自然光などから構成されます。いずれの作品も、消去と消滅、あるいは、追憶と記憶の認識を転回しようとする試みです。
エルメスといえば、上のようなガラス壁のうつくしい建物。
これをイズマイル・バリーは、「光学装置」ととらえました。
それを活かして、作品がそこにあるのです。
光と影、そして繊細すぎる作品の数々
一番感動したのは、この作品。
壁に針が打ってあり、それをつなぐように曲線がひかれています。
でも。
手をかざしてみました。
分かりますか?
拡大したら分かるかな?
とにかくビックリ、感動しました。
ぜひギャラリーで実際に見てほしい作品です。
「見える」と「見えない」の不安定な狭間を、心が揺れ動きます。
光と陰。
見えるものが、そこにない。
見えないものが、そこにある。
これも、そこでじっと見るうち、ハッと気づくことがあるかもしれません。
他の作品も、光を感じる、そしてまたとても繊細な作品たち。
これなんて、最初は「?????」でしたが。
帰りのエレベーターで、ハッとするでしょう。
行きにはそこに見えなかったものが、見えるから。
まとめ
イズマイル・バリーの作品は今年、京都でも見て衝撃を受けました。
今回の銀座エルメスでの展示も、本当に素晴らしい。
京都にも銀座エルメスにもあったのは、手首にのせられた水滴の微かな振動が、脈打つ動脈の存在を明らかにする映像。
普段は意識しないことを見せてくれる、素晴らしい作品です。
考えてみると、光とかって身近にあるものです。
でもその不思議に好奇心を持ったり、その美しさに見入ったりする、子供のような気持ちを忘れているかもしれません。
ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:銀座メゾンエルメス
アクセス:銀座線、丸ノ内線、日比谷線銀座駅B7出口すぐ
住所:東京都中央区銀座5-4-1
会期:2019年10月18日(金)~2020年1月13日(月・祝)
開演時間:月~土11:00~20:00、日11:00~19:00(最終入場は閉館30分前)
※12/12~25は開館時間が異なります
休館日:11月13日(水)、12月11日(水)※年末年始は店舗の営業時間に準じる
入場料:無料
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