「駅」で思い出す、あなたの物語は…?
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
2019年は、全国のたくさんの芸術祭へ行きました。
この「UNMANNED 無人駅の芸術祭/大井川2019」は、無人にもかかわらず最も「人」を感じた芸術祭でした。
UNMANNED 無人駅の芸術祭/大井川2019
雄大な大井川が流れる静岡県島田市・川根本町。
川に沿って地域をつなぐ大井川鉄道。
時代の流れの中、いつしか「無人駅」という空間が生まれました。ひっそりとたたずみ、集落の日常を見つめ続ける無人駅。
その視線の先には、
豊かに暮らす人々と美しい風景が今も残ります。UNMANNED(アンマンド)は、無人の、という意味。
無人と呼ばれるこの場所で、
私たちが無くしかけてしまった、記憶や風景、営みを
アーティスト達が多彩に表現します。
駅に、アート???
あまり想像がつかなくて、とても気になり、その冒険に行ってみたのでした。
無人駅とアートと、物語と
これ↑ほんとに、車で何回通りすぎてしまって。
まさか駅がビックリドンチーになってると思わないし、しかもとても小さいしで。
しかしこれを見つけた瞬間、「この旅はとても面白いことになるぞ」とワクワクしたのでした。
↑こんな駅もありました(笑)。ビックリドンチーと同じ作家さんによるもの。
写真で分かるかなぁ、ものすごく凝ってるんです。
先にいた地元の方が話しかけてくれ、少し談笑。
この面白さを共有できる人がいて、うれしかった。
↑子供だったら泣いちゃう?
カラフルだから、怖くないかな?
↑「温かい人」、つまり毛布?でできた人なんです。
駅舎に入ろうとして一瞬、「イッ!?」と声が出ました。
なんで「イッ!?」かは分かりませんが、当時のメモにそうあります。
驚いたってことです。
もう駅に何がいても、驚きません。
この旅で最も苦労したのがここ↑。
何に苦労したかって、この駅になかなかたどり着けなかったんです。
Googleマップにそれらしい道が見つからなかったり、山奥で崖から車のタイヤが落ちそうになる細道をおそるおそる進んだ先が行き止まりだったり。
初日にどうしても見つからず、一泊して翌日にようやくたどり着きました。
雨の中、偶然お会いできた作家さんとお話できたこと、SLが来たときの興奮、赤い笹舟(アート作品なんです)を作ってそこに置いたときのキモチ。
忘れないだろうな。
これ↑実は、駅舎ではなくて。
駅から少し離れたところにある、イレギュラーな作品。
↑童話の世界へ潜り込んだような、そんな素敵な作品でした。
時間ギリギリだったんだけど、スタッフの方が快く見せてくれたのも、うれしかったな。
これは、最後の最後の駅でした。
この駅で生まれた、ほとんど誰も知らない物語を手に取るも、しばらく私はそこで文字を追うことができませんでした。
私自身のここまでの無人駅の旅の記憶が、頭を巡って。
インスタに載せなかった作品も
まとめ
この芸術祭がなければ私は絶対に行かない場所でした。
アートが私を呼んだのです。
無人駅に。
2020年も行きたかったのですが、新型コロナの影響で行けず。
またいつか行きたいと思っている、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
住所:大井川鉄道無人駅周辺(静岡県島田市・川根本町)
会期:2019/3/8-24
入場料:1000円(屋内の作品など見るために必要)
アーティスト:
中﨑透/江頭誠/さとうりさ/木村健世/しでかすおともだち
スガ・コーサクとクリ・エイト/夏池篤+山本直/+tic/星雅治
持塚三樹/清水陽介/長谷部勇人/クロダユキ+蔵内彩子
中村昌司/伊藤尚未/前川紘士
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言わなくても良いことかもしれないから。