モノの見方は色々。
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
愛知県の豊田市美術館にて、岡﨑乾二郎『視覚のカイソウ』が開催されています(〜2020/2/24)。
これを近くで見られるなんて、本当に運がイイ!
そんなワクワクした気持ちで会場へ向かいました。
岡﨑乾二郎『視覚のカイソウ』展
この上なく軽やかに壁に留まるレリーフ。小さなその一つの塊は、しかし建物のように豊かな空間をもち、また見る度に私たちの脳裏に異なる複数の姿を現す。(中略)
岡﨑は、この世界は決して一元的なものではなく、たがいに相容れない固有性をもったばらばらな複数の世界から成ると言います。そして、それらが一つに融合されることなく、それぞれの個性を保ったまま交通することが可能となる、どこにもない場所が成り立つとき、豊かな創造性が生まれるのだという考えを堅持してきました。(中略)
岡﨑の作品を見るたびに、私たちのいる空間の階層は次々と入れ変わり、過去、未来そして現在という時間の階層もまた、のぼったりおりたりするように改められていきます。
上記引用のマーカーを引いた部分が、たまらなく好きです。
個性を発揮してくれる人といると、ワクワクします。
私とは考えが違う人、とも言えます。
同じ考えの人、同じことができる人とつるんでいるほうが心地よい、そういう方が多いかもしれません。
でも、私はそれでは刺激がないんですよね。分かっていることばかりで退屈。
合わない人、苦手な人と関わると、ストレスもあります。
しかし、何か新しいものが生まれる音が聞こえるのです。
カイソウ?かいそう?階層?
見る角度によって形の変わる作品、
塗り重ねられた作品など、
「階層」を感じる作品たち。
異常に長い作品タイトルも、私たちをアートな世界へ引き込みます。
(現地で見てください)
こんな作品もあります。
思わず色々な角度から、様々な距離から、長い時間わたしの目に映していました。
さて、岡﨑乾二郎『視覚のカイソウ』展について、
意味が分かんない
そういう方には、赤ちゃん 用の絵本『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』(絵:岡崎乾二郎、文:谷川俊太郎)がオススメ。
もっと分からなくなるから。
でも赤ちゃんには分かるみたい。
赤ちゃんは「自分軸」で生きてるからね。
まとめ
豊田市美術館といえば、こんなに美しいんです。
その二階の外に常設のこちらにも「カイソウ」を見つけた、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:豊田市美術館
アクセス:名鉄豊田市駅または愛知環状鉄道新豊田駅より約800m
住所:愛知県豊田市小坂本町8丁目5番地1
会期:2019.11.23-2020.02.24
開演時間:10:00-17:30(入場は17:00まで)
休館日:月曜 *ただし2 月24 日(月・祝)は開館
入場料:一般:1,300円/高大生900円/中学生以下無料