本を読んで、アジアについて考えよう!
そう言われたらちょっと面倒かもしれません。
でも、アジアのアートを鑑賞しながら、その背景にある想いや歴史を知る。
そんな時間を過ごすのは悪くないかもしれません。
現在、森美術館と国立新美術館で同時開催されている「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」。
アート大好き、ホラノコウスケ(@kosstyle)が森美術館に続き、国立新美術館も鑑賞してきました。
こちらはよりメッセージ性が強く、刺激的です。
乃木坂駅 直結の国立新美術館、ネットでチケット購入が便利
さぁやってきました、国立新美術館。
乃木坂駅から直結で、6番出口から徒歩2分程度と、とても便利です。
チケット購入で並ばずに済むよう、事前にネットでチケット購入しておきましょう。
クレジットカードがあれば、スマホでもサクッと買うことができます。
重い。重いのだけど、フォトジェニック。
最初のあたりからいきなりこれ。
おぉそうか。そういう感じね…。
『五大陸––世界は壊れかかっているか?』アウン・ミン作。
よく見ると、大陸にはたくさんの顔。
分かりやすく、世界の戦争や破壊、政治的混乱を示唆しています。
それにしても、アジアのアーティストの作品なのに、日本を描いてくれないのね。
日本は混乱に巻き込まれていない、ととらえておこう…。
そしてこちら↓は、『声なき声』FXハルソノ作。
左から順に、指文字の前に置かれたスタンプを押すと、表している文字が1つずつ明らかになります。
「民主主義」という単語でした。
しかし、最後の手は縄で縛られています。
言論や思想の自由に対する抑圧が暗示されているわけです。
この最後の文字だけスタンプが「修理中」で押せなかったのは、本当に修理中なのか、そういう演出なのか(たぶん前者)。
こちら↓も「きれい〜」なんてのんきな声も聞こえてきましたが…。
『遺骨の墓地のモニュメント』FXハルソノ作です。
オランダ軍の第二次警察行動の間に起きた中華系住民の大量虐殺と集団埋葬を扱った作品で、被害者の名前を書いた加味、記録写真の複製、祈祷用の灯りが収められています。
う〜ん、でも何も知らなければ、フォトジェニックでイイ感じ。
こちら↓は、中へ入ることができる参加型インスタレーション。
実は、この5トンの糸くずの中に、金のネックレスが隠されているんです。
金のネックレスを探し求める鑑賞者の行為は人間の欲望を暗示している。
私はそれを事前にその説明を読んだので、中へ入って欲望を見せることをしなかったのですが…。
中にいる人たちは「おまえの部屋かよ!」とツッコミたくなるほど、普通にくつろいでいました。
ネックレス探そうよ…。
『黄金の亡霊(どうして私はあなたがいるところにいないのか)』スラシー・クソンウォン作です。
そしてこちら↓は『黄金の涙滴』アリン・ルンジャーン作。
卵黄を使ったタイの伝統的な砂糖菓子トーン・ヨートの形を模した「涙滴」型の真鍮を用いたインスタレーション。
そのお菓子、実は日本人の血を引くポルトガル人女性がタイに伝えたものなのだとか。
ここで流れる映像とともに、タイ・ポルトガル・日本の複雑なつながりと歴史が表現されています。
こういうの、触りたくなりませんか?
その衝動を、必死に抑えました。
まとめ
他にも美しいものや重すぎるもの、ワケのわからないもの、笑えるものまで様々な作品があります。
「お勉強」せずにアジアを知る、面白い機会になりますよ。
2017/10/23(月)までです。
森美術館の様子は先日紹介しました。
コウスケ(@kosstyle)でした。