食わず嫌いが嫌い。
ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
松坂屋美術館(松坂屋名古屋店 南館7階)にてミュシャ展が開催されています。
図録も購入して家でも眺めているほど、とても気に入りました。
ミュシャとは
19世紀末から20世紀初頭、ヨーロッパで起こった芸術運動アール・ヌーヴォーの旗手として知られるアルフォンス・ミュシャ。
祖国チェコからパリへ移り、大女優サラ・ベルナールの劇場ポスターを手掛けたことがキッカケで大ブレイク、時代の寵児となり、その手法「ミュシャ様式」はアール・ヌーヴォーの代名詞になりました。
地味な仕事しかしていなかったミュシャがそのチャンスを掴んだキッカケ。
それは、たまたま年末に作品作りをする時間のあるアーティストが、他にいなかったからなのだとか。
そういう偶然から、大きなチャンスをつかむことがあるんですね。
写実的な作品もありましたが、やはりこのような華やか、ゴージャス、繊細な、装飾性豊かな、いかにもミュシャらしい作品が私好みです。
何でもかんでも女性で表現する
ミュシャの作品のモデルで圧倒的に多いのは女性。
「女性を描いた」というよりも、何かを女性で表現した、と感じます。
たとえば、あなたなら「春」「夏」「秋」「冬」を女性でどう表現しますか?
ミュシャはこうです。
他にも、
- 朝・昼・夕・夜
- 1月〜12月
- 花(アイリス、バラ、ユリ、カーネーション)
などの連作装飾パネルで、ミュシャはそれらを女性で表現しています。
ミュシャは、売りたいものを全面に押し出さない
彼は、自転車メーカーや、たばこ会社のポスターをもやはり、女性で表現しました。
こちらは自転車メーカー。
なんと、自転車はハンドル部分くらいしか描かれていません。
ミュシャは、製品の性能の良さ・製品自体を全面に押し出すのではなく、その雰囲気・ムードを売り込む戦略をとったようです。
「ステーキではなく、ジュージュー焼ける音を売れ」ですね。
タバコ会社のポスターはこちら。
やはりタバコは目立ちません。
しかし女性が美味しそうにしていますね。
社名「JOB」は後ろにあるのにキチンと読めるし、しかも赤い髪飾りや煙のせいか思わず目が行きます。
このポスター、タバコはもちろんポスターそのものに注目が集まったため、なんとポスターを販売するようになったのだとか。
商品をグイグイと売り込んでくるポスターと違い、芸術性が圧倒的に高く、部屋に飾りたくもなるのも分かりますね。
混雑状況・所要時間は?
さてこの名古屋でのミュシャ展。
初日の2017年12月23日(土)の朝に行ったところ、並んだりせず入ることができました。
中も大混雑ということはなく、ゆっくり、じっくり鑑賞できました。
私の場合、メモをとったり、ショップでグッズを見る時間も含めて10:20〜11:30の70分間、鑑賞しました。
中に10分程度の映像もありますので、余裕を持って鑑賞することをオススメします。
まとめ
実は今年の春に国立新美術館にて「ミュシャ展」がありましたが、
アニメっぽくてあんまり好みじゃないな
と、忙しかったこともあって食わず嫌いして行きませんでした。
ところが今回。行って良かったです。
図録も買うほど気に入ったわけですから。
そしてやはり、音声ガイドで色々と知ることでより楽しめたことは間違いありません。
名古屋の後も広島(2/24-4/8)、福岡(4/20-5/27)、静岡(6/2-7/15)、鹿児島(7/20-9/2)と続くようなので、皆さんもぜひ。
場所:松坂屋美術館(松坂屋名古屋店 南館7階)
住所:名古屋市中区栄三丁目16番1号
会期:2017年12月23日(土祝)〜2018年2月18日(日)
開演時間:10時〜19時30分(12月31日、2月18日は18時閉館)、入館は閉館30分前まで
休館日:2018年1月1日(月祝)
入場料:一般1,000円、高・大生800円、中学生以下無料
コウスケ(@kosstyle)でした。