あなたが今みているものは現実?
アート大好きライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
代官山のアートフロントギャラリーにて「原田郁 – NEW DIMENSIONS」を開催中(〜2018/7/29)。
目の錯覚が起きる、不思議なインスタレーションです。
原田郁 – NEW DIMENSIONS
原田郁は1982年山形県生まれ。(中略)
作品の特徴はそのフラットな質感とビビッドな色にありますが、もっとも重要なのはコンピュータを用いて作られた仮想空間を描くということでしょう。原田は、3Dソフトを駆使して自らが作った仮想の世界を持っています。(中略)
原田はこれらを現実世界において絵画として描き出し現実の空間に展示します。2015年の展示においては実際のギャラリー空間に合わせた仮想空間を作り、更にはコンピュータの世界に登場した家型と同じ立体物をギャラリー空間に取り入れることで、現実世界と仮想空間が入れ子構造になった空間を作り出しました。(中略)
今回のアートフロントでの展示は、作家が現実にあるアートフロントの空間を元に考え出した2つの空間から、絵画でありながら、現在の絵画が持ち得ない場所性をテーマに展開します。ギャラリーの空間構造を存分に使った巨大絵画作品と、アートフロントギャラリーを仮想空間内に構築、検証し、その空間を再解釈した数点の新作を発表
「仮想」というと、私が最近イメージするのは「仮想通貨」。
見えないけど、あるもの。
原田郁さんの描く世界は、どんなものなのでしょうか?
原田郁さんの作った世界、そこにいる自分
ガラス張りのギャラリーは、外から見えるので入りやすいですね。
何なに?と気になります。
中へ入ると一番奥に、こんな図がありました。
これをよく見て、ちょっと覚えてくださいね。
ほら。現実の世界に、さっきの画像と同じ空間が広がっているんです。
でも、なんか変??
実はこれ、だまし絵のようになっています。
私が降りていた階段も、描かれた階段。平面なんです。
コンピューターグラフィックのような世界。とても無機質です。
私たちが住む世界はもっと、グラデーションがあるのに。
隣のスペースにも作品があります。
壁がくぼんでいるように見せますが、これ自体が絵です。
入れ子構造になっているの、わかりますか?
一番右にあるリアルな本棚が、すぐ左の絵にも描かれています。
肉眼で見るより写真に撮ると、より不思議な空間に見えるかもしれません。
あなたは今、どこに生きている?
子供の頃、ヒーロー戦隊になりたいと思ったことがありました。
ファミコンのゲーム画面に入り込みたいと思ったこともありました。
サッカーワールドカップの試合をTVで見て、「この試合に自分が出ているなら?」と妄想することもありました。
スマホでポケモンGoをしている人は、現実とデジタルの世界を同時に見て、意識は両者を行き来します。
電車移動中にスマホでFacebookを見ていると、意識は電車になく、Facebook内にいます。
大雨などの災害をテレビで見ても、正直現実と思えない自分もいます。
あなたは今、どこに生きていますか?
ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:ART FRONT GALLERY
住所:東京都渋谷区猿楽町 29-18 ヒルサイドテラス A棟(東急東横線 代官山駅より徒歩5分)
会期:2018年7月6日(金) – 7月29日(日)
開演時間:11:00 – 19:00 (月、火休)
休館日:月曜
入場料:無料
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まいったな〜。