写真の見方が変わる!
アート大好きライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
東京都写真美術館にて、「イントゥ・ザ・ピクチャーズ」を開催中(〜2018/8/5)。
写真展なのですが、一風かわった思考が凝らされています。
こんなに好奇心が刺激される写真展が、他にあるでしょうか!?
TOPコレクション たのしむ、まなぶ イントゥ・ザ・ピクチャーズ
恵比寿駅から徒歩7分。
東京都写真美術館へやってきました。
写真展というと、作品としての写真が展示されている。
そんな印象ですが、今回の展示は「たのしむ、まなぶ」をテーマにしているのだとか。
「美術館」という場における学びは、学校や書物による学びとは異なる体験をもたらします。美術館の空間の空気感、壁に並ぶ作品のリズム感、実際の作品の大きさによる存在感などを全身で感じたりすることからの学びは美術館特有のものです。また、ただ作品を時代の資料として見て情報を得るというだけではなく、自分の興味にそって作品の中に写っているものをじっくり見ることで、それまで気づかなかった作品の別の一面に気づいたり、あるいは「わからないこと」を発見しその「わからなさ」をたのしんだり、ということも美術館での「まなび」です。
「アート」と「学び」が結びつかないという方もいるかも知れません。
「アートなんて、何の役に立つの?」と思う方もいるでしょう。
ところが、こんな本も出ています。
2018年上半期に読んだ本の中で最も面白かった本です。
世界のエリートたちが、アートから学びを得ているというのです。
2018年のこの6ヶ月で128の展示を観てきた私も、アートは仕事や人生に役立つと断言します。
その理由は、以下です。
写真を観察して、何を感じ、何を考える?
よくある美術館では、作品にキャプション(作品名・解説など)が添えられています。
ところが本展にはそれがありません。
代わりに時々、有名写真家たちの作品に「質問」が書かれています。
例えばこんな感じです。
「(写真の中の人は)何を見ているのでしょうか」
「どのような会話が為されているでしょうか」
「どのような場面(状況)なのでしょうか」
そう聞かれると、思わず写真をじっくり眺めてしまいます。
…あれ?
手がパンパンに腫れてる!
いや、パンパンじゃなくて、これパンですね。
なんとまぎらわしい…。
わざとかな?
目線の先には家族?
家族を笑わせるために、あえて手のように並べている?
どんどん、想像がふくらみます。
何だか楽しくなってきますね。
気づいたら、私の心は写真の中(イントゥ・ザ・ピクチャーズ)。
そう。アート鑑賞して、偉そうなうんちくを語らなくていい。
自由に楽しんでいいんです。
さらに楽しめるよう(?)、このパン、美術館に併設のパン屋で食べることができます。
【TOPコレクション たのしむ、まなぶ「イントゥ・ザ・ピクチャーズ」】1Fカフェ メゾン・イチでは「ピカソのパン」を発売中!ピカソの前に置かれたパンが、飛びだしてきました!ご観覧の思い出にどうぞ。538円(税込)8/5まで数量限定です https://t.co/dmL0CRUaex #東京都写真美術館 #ピカソ pic.twitter.com/HR61df3OOJ
— 東京都写真美術館 (@topmuseum) 2018年5月12日
さて今度は、こちらの写真は…?
「(写真の中の人は)何を見ているのでしょうか」
ませた男の子が、女性のお尻を追いかけている??
仮装大会?
よく見ると、カメラで狙っている人もいる…。
これ、女芸人かも?!
こちらの写真も、なんだかストーリーを感じずにいられませんね。
アートから学べることとは
アートに、
- わかる・わからない
- 「これは○○である」「こういう意図だ」などの正しさ
ばかりを求めていると、実生活でも視野が狭くなるかもしれません。
もっと好き勝手に楽しんだらいいのです。この展示のように。
そのためにはまず「観察」が必要。
作品をよ〜〜く見ると、気付くことがあります。
そして、そこにないものにまで想像を広げてみるのです。
これは実生活でも同じ。
わからない物事を否定せず、好奇心を持ってみる。
今そこにないものにまで想像を広げる。
それができたら、思考・行動・人生の選択肢が広がり、心豊かになれます。
例えば、上司が不機嫌そうな時。
見てるとこっちまで腹が立つ。
でも、見えないことにまで想像を広げてみる。
もしかしたら上司はご家族が病気で、心配で心配でたまらないのかもしれません。
例えば、意見の合わない人がいたら。
「バカじゃないの?」
「無理でしょ。」
そう思うのではなく、「どうしてそう思うんだろう?」と好奇心を持って、聞いてみる。
わからないことに出会えたら、それは自分の視野を広げるチャンスです。
アートから、そういう「センス」を学ぶことができるのではないでしょうか。
実はこれ、私が全国で講座を開催しているPOINTS OF YOU®コーチングゲームでやっていることと同じなんです。
写真をみて、想像を広げる。
人との視点の違いを楽しむ。
POINTS OF YOU®ではさらにその後、自分ごとへつなげて課題解決のヒントを探ります。
こういう発想法に人生を救われたことから、多くの方へ広めたい、ホラノコウスケ(@kosstyle)でした。
この展示、お子さんと見に行って一緒に考えてみるのも楽しそうです。
場所:東京都写真美術館
住所:東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内(JR恵比寿駅東口より徒歩7分)
会期:2018.5.12(土)—8.5(日)
開演時間:10:00-18:00(入館は閉館時間の30分前まで)
休館日:月曜日(ただし7月16日(月・祝)は開館、7月17日(火)は休館)
入場料:一般 500円/学生 400円/中高生・65歳以上 250円