【11/5(日)まで】3年に1度のアートの国際展!ヨコハマトリエンナーレ2017が楽しすぎた!





アート大好き、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。

会期ギリギリで行ってきたヨコハマトリエンナーレ。
愛知から行ってよかった!と思える、素晴らしい内容でした。

ヨコハマトリエンナーレ2017とは

横浜トリエンナーレは、3年に1度開催される現代アートの国際展です。
タイトルの[島][星座][ガラパゴス]は、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などを表すキーワードです。
いま、世界はグローバル化が急速に進む一方で、紛争や難民・移民の問題、英国のEU離脱、ポピュリズムの台頭などで大きく揺れています。
ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」では、「接続」と「孤立」をテーマに、相反する価値観が複雑に絡み合う世界の状況について考えます。

開催概要|ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」 

「島」は孤立しているようで、海でつながっています。
「星座」は1つ1つの星を、人の想像力によってつなげて何かの形をイメージしています。
そして「ガラパゴス」諸島は孤立した世界により、巨大なゾウガメなど生物に固有種が多く生まれました。

各アーティストはそれをふまえて、どんな作品を出展しているのでしょうか?
いくつかピックアップして紹介します。
2017年11月5 日(日)までなので、ご注意を。

1. 横浜美術館

横浜駅から2駅、3分。
みなとみらい駅を降りて目の前に、横浜美術館があります。
ギリシャのレスボス島に辿り着いた難民が実際に着用していた約800着の救命胴衣を大きな柱に巻き付け、救命ボートを壁に垂らしているインスタレーション。
入り口からさっそく、テーマである「接続」と「孤立」を感じられます。

アイ・ウェイウェイのインスタレーション

美術館の中には本当にたくさんの作品が展示されています。

こちらは、天井に張り巡らされた赤い線。
見る角度によって、表情を変えます。

線というとどんなイメージでしょう。
何かと何かをつなぐ線…?
それとも、何かと何かを分ける線…?

プラバワティ・メッパイル ≪yt/forty two≫

 

こちらはとても美しい作品だなぁと思ったのですが…。
2005年に起きたロンドン自爆テロ事件を、色とりどりのキューブで表現した作品です。
作者の2人は、現代社会におこる事件や事象を美しい抽象イメージに置き換える作品を制作しています。

ブルームバーグ&チャナリン《ロンドン自爆テロ犯(L-R)》

 

こちらは壁に設置されている作品。
鏡を使っているのだろうとは思うのですが、本物のトンネルのような奥行きを感じます。
とても不思議で、何度も何度も覗き込んでしまいました。
この、ないけどあるトンネルは、どこへつながっているのでしょうか。

マーク・フスティニアーニ ≪トンネル≫

 

こちらは何だかショッキングな作品…。
作家の分身が壁に吊り下げられており、孤独や死を感じさせます。

マウリツィオ・カテラン 《無題》

一方、こちらも同じくマウリツィオ・カテランの作品ですが、今度は逆に、自身の考えや作品を精子のように増殖させたいという野望が感じられます。

マウリツィオ・カテラン《スペルミニ》

 

女子にきっと人気なのはこれ。
仲の良いクマたちに見える?しかし皆、色が違います。
世界の多様性差異をあらわしているようです。
作品タイトルからも、その作品の可愛らしさからは想像のつかない決意や想いが感じられます。

パオラ・ピヴィ《I and I(芸術のために立ち上がらねば)》

 

思わず自分はどれだ?と探して押したくなるのはコレ。
消しゴムハンコの作品です。
私は…、「ぼっち」かな…。

風間サチコ 《ぼんやり階級ハンコ》

2. 横浜赤レンガ倉庫1号館

次の会場、横浜赤レンガ倉庫へ。
無料のバスもありますし、頑張れば歩いても行けました。

ここで面白かったのは、まずこの作品。
何をしているかって?

ポーランドの重量挙げ選手が集まり、ワルシャワ市内にある偉人たちの彫刻を持ち上げようとする作品です。
写真だけでなく、映像もあります。
熱い実況中継が、選手たちを、そして見る我々の気持ちを盛り上げます。

真面目にバカをやる、そんな雰囲気がとてもシュールで笑ってしまいます。
しかしそこには歴史の重さが感じられ、そして銅像にされるほど評価されることの重さ・意味について考えさせられます。

クリスチャン・ヤンコフスキー ≪重量級の歴史≫

 

こちらは都市や町村以外を黒いインクで塗りつぶしたヨーロッパのロードマップ100冊を、ヨーロッパの地形に見立てて並べた作品。
いや、ほとんど真っ黒に見えるのですが…。
人間が土地を開拓し、活動領域を拡大してきた軌跡がみえます。

キャシー・プレンダーガスト 《アトラス》

3. 横浜市開港記念会館

そしてこちらは、横浜市開港記念会館。
この建物自体が、国の重要文化財に指定されています。
その地下へ入ると…。

 

バラバラにした憲法第9条をLEDで表現する作品。

柳幸典 《アーティクル9》

 

暗闇の中、瓦礫から覗くゴジラの目玉。
その目にうつるのは、核爆発の様子。

柳幸典 《Project God-zilla-Landscape with an Eye-》

 

日本の国旗の砂絵にアリが放たれ、国旗を崩している作品。
国の枠組みが緩やかに崩壊していく様子を表現しています。

柳幸典 《蟻と日の丸》

まとめ

11:30〜16:30まで5時間かけて回り、とても楽しかったです。
こうしてあらためて振り返ってみると新たな発見もあり、また自分自身や周り、そして私が住むこの日本の、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性について考えさせられました。

展示名:ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」
場所:横浜美術館、横浜赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館
会期:2017/8/4〜2017/11/5
開演時間:10:00 – 18:00 (最終入場17:30
入場料:一般 1,800円、大学・専門学校生 1,200円、高校生 800円

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今日のひとこと

ホラノコウスケ
明日はジャズを聴きに。楽しみです。
コウスケ(@kosstyle)でした。

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ABOUTこの記事をかいた人

講師、フリーライター。愛知県在住。 トニー・ブザン公認マインドマップ®・インストラクター、Points of You®認定トレーナーとして、「頭の使い方」を楽しく体験できるワークショップを開催。名古屋を中心に、全国で大好評。 またフリーライターとして、タウンワークマガジンなどのサイトに執筆。 詳細プロフィールはこちら