最近8日連続アート巡り、29の展示を見てきました。
ライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
愛知県の豊田市美術館で「ブリューゲル展」を開催中(〜2018.7.16)。
「一応見ておくか」くらいのつもりが、期待を超える内容でした。
行ってよかった!
ブリューゲル展@豊田市美術館の見どころ、混雑状況、所要時間など紹介します。
「ブリューゲル展」の見どころは?
まず、一族で画家というのがユニークですね。
展示にあるブリューゲル一族の系譜、そして音声ガイド(有料)での解説によって、それぞれの特徴や影響など確認しながら作品を楽しめます。
例えば音声ガイドでは、
ピーテル・ブリューゲル2世は薄利多売、働いても働いても貧乏だった
などのエピソードも知ることができます。
展示の構成は以下の通り。
- 第1章 宗教と道徳
- 第2章 自然へのまなざし
- 第3章 冬の風景
- 第4章 旅の風景と物語
- 第5章 寓話と神話
- 第6章 静物画の隆盛
- 第7章 農民たちの踊り
第1章「宗教と道徳」での1550年代〜は、ピーテル・ブリューゲル1世《金銭の戦い》《希望》《節制》などテーマを擬人化して表現しているもの、また《キリストの復活》などの宗教画が多くあります。
上の《最後の審判》のように、ヒエロニムス・ボスに影響を受けたとみられる空想の生物が描かれているものもあります。
こちらはおなじみ、バベルの塔。
2017年のブリューゲル「バベルの塔」展にはなかった、別の作家によるものです。
人々の細かい描写が見応えあり。
第2章「自然へのまなざし」では、人から自然中心の絵画になります。
16世紀、イタリアのミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチらが理想的な人体を描いていました。
一方、ネーデルラントでは聖書の物語や人体よりも、自然の偉大さに関心が移っていくのです。
それまでは絵画の一部分にすぎなかった自然そのものがテーマとなっていきます。
そして第6章「静物画の隆盛」からは、写真撮影可能です。
花などの静物画も、とても美しく描かれています。
一方、人々の暮らしを描いた作品も多くあります。
細かく描写された一人ひとりの動き、感情に、興味がわきませんか?
この作品≪野外での婚礼の踊り≫、私なら花嫁を真ん中に大きく書いてしまいそうですが、そうなっていません。
他にも、タイトルを見て初めて主題に気づく作品が多く、興味深い点です。
大理石に描かれた作品もあります。
西洋絵画全体に影響を与えたブリューゲル族。
その150年の歴史を味わうことができる貴重な機会です。
混雑状況、所要時間は?
初日4/24(火)12:00頃に着き、レストランに10分待って入店。
その後、ブリューゲル展を13:00〜14:30頃まで約1.5時間、鑑賞しました。
音声ガイドを聞き、メモを取りながらの鑑賞だったので、速い方なら1時間かからないと思います。
初日とはいえ平日だからかひどく混んでいることはなく、ゆっくり楽しむことができました。
しかしGW、土日は混雑が予想されます。
コンビニなどでチケットを購入してから行くのが良さそうです。
また、ツイッターをチェックしてみると混雑状況が分かるかもしれません。
5/4(金)のツイッターをチェックすると、
「かなり人が多くて大人気」
「最初15分待ちでした。終盤には混雑が予想されます」
という情報もあります。
撮影可能な作品あり、ただし…
4月24日(火)~5月31日(木)この期間に限り、展示作品の一部が写真撮影可能です。
ただし、フラッシュ、三脚、自撮り棒、動画撮影はNGです。
開演時間、休館日、入場料など詳細
場所:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8丁目5番地1
会期:2018年4月24日(火)-7月16日(月・祝)
開演時間:10:00-17:30(入場は17:00まで)
休館日:月曜日(4月30日、7月16日は開館)
入場料:1,500円(大人)、1,100 円(大学生・高校生)、無料(中学生以下、豊田市内在住または在学の高校生、豊田市内在住の75歳以上)
豊田市美術館は改修のため休館となるのだとか。
残念ですが、さらに素晴らしい美術館となることを期待しています。
そうそう、豊田市美術館へ行ったら、二階のレストランもオススメです。