ヌードは欲望のあらわれ!?
ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
横浜美術館にて「ヌード NUDE —英国テート・コレクション」(〜2018.6.24)。
ヌードをテーマに、絵画、彫刻、写真など多くの作品を展示しています。
人生で一番たくさんのヌードを観たかも?
「ヌード」というキュレーションの面白さ
「ヌード」は西洋芸術の永遠のテーマ。
それなのに、ヌードを切り口とした大規模な展覧会はあまりないのだとか。
本展は、ヌードをテーマに、絵画、彫刻、写真などを展示。
ヴィクトリア朝から現代までの約200年におよぶヌードの歴史を辿る、大胆なキュレーションが魅力です。
理想のヌードか、リアルなヌードか
欲望をあらわすヌード。
それには、理想の肉体美を表現する時代と、美しさよりリアルを追求する時代があったのだそうです。
理想を追求した作品はアートでしたが、リアルを追求すると「淫らだ」と批判が起きたのだとか。
ヌードの生々しさは、どこまで許されるのか。
あなたはどう思いますか?
女性が男性のヌードを描かないと不公平?
70年代に入り、それまでヌードは「男性が女性をモデルにするもの」だったのが、フェミニズムによってその主体を反転するアーティストがあらわれたのだそうです。
「美女ばかりでなく、美男を描かなければ不公平だと思う」シルヴィア・スレイ
本展には、男性がリアルに描かれたヌードも展示されています。
私が男性だからか、男性のリアルなヌードには嫌悪感すら感じましたが、あなたはそれらをみてどう感じるでしょう?
ロダン《接吻》の存在感
圧倒的な存在感。
本展の目玉はこの、日本初公開のロダン《接吻》です。
360度どの角度からも見ることができ、写真撮影も可能です。
面白いのは、作品名が《接吻》(Kiss)であるにもかかわらず、唇と唇が触れるまさに「キス」の部分がほとんど見えないこと。
それがかえってリアルです。
このロダン《接吻》も、「リアルすぎる」とイギリスでの展示で布をかけられてしまった時代があるのだとか。
本展にこの《接吻》を展示するにあたっての裏話も公開されています。
まとめ
理想と、現実。
私のヌードをリアルに描かれたら…、「腹出すぎ!」と私がその絵を批判することになりそう。
ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4番1号
会期:2018年3月24日(土)~6月24日(日)
開演時間:10時~18時(6/8金は20:30まで。入館は閉館の30分前まで)
休館日:木曜日
入場料:一般1,600円、 大学・専門学校生1,200円、中学・高校生600円、小学生以下無料、65歳以上1,500円