「ルールを◯◯」。
まず思いつく言葉は何?
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて、「ルール?展」が開催されています(〜2021/11/28)。
ルールを守る?ルールを破る?
私は「壊す」「作る」が好きです。
目次
「ルール?展」(21_21 DESIGN SIGHT)とは?
私たちは、さまざまなルールに囲まれながら暮らしています。憲法や法律、社会基盤となる公共インフラや公的サービスから、当事者間の契約・合意、文化的背景に基づいた規則やマナー、家族や個人に無意識に根づく習慣、また自然環境の中から生まれた法則まで、ルールは多岐に渡り私たちの思考や行動様式を形成しています。
そしてそれらのルールは今、産業や社会構造の変化、テクノロジーの進化などに伴い、大きな転換を迫られています。実態を捉えにくく形式的になりやすいものだからこそ、私たち一人ひとりが身の回りにあるルールを意識し、その存在を疑い、自分のこととして柔軟に考えることが求められています。多様なルールと交わり、日々更新し続けることで、私たちの社会とその未来の可能性はよりオープンで豊かな方へ押し広げられるのではないでしょうか。
特に気に入った作品2選
どちらもシビレます。
ルールの隙間を突くような、この皮肉交じりのセンスと行動力、たまりません。
(1) 《葛宇路》葛宇路
北京市内の名もない道に作家は、自分の名前「葛宇路」の標識を設置しました。
すると誰も疑わず数年でGoogleマップに反映され、国も地名として受け入れていたのです。
作家がそれは卒業研究だと公表するとメディアに取り上げられ、標識は撤去されてしまいました。
ルールとは何のためのものなのか。
勝手にやったこととはいえ、あるほうが便利なのでは?
(2)《自分の所有物を街で購入する》丹羽良徳
購入した雑誌を袋から出し、次にしたことは…。
別の店のレジへ持っていくことだった。
既に購入済の自分の本を、また買うことになるのです。
実は以前、丹羽さんの個展へ行きハマりました。
他にもユニークな作品の数々
国籍や性別の違う美容師が10人ほど。
一人の客の髪型をどうするか、話し合っている動画作品です。
センスや文化も違えば、こだわりも違うだろうし、どのようにルールを決めるのでしょうか?
一方こちらは「表明書」。
あなたは死後、AIやCGなど使ってあなたのことを「復活」させられたいですか?
「ルール?展」混雑状況、滞在時間は?
私が行った7月は、それほど混んでいませんでした。
ところが先日8月、隣で開催中の『横尾忠則:The Artists』へ行ったところ、この「ルール?展」だけ行列ができていました。
コロナ対策の入場規制もあるでしょうが、外に100人くらい並んでいて驚きました。
っと思ったら。
整理券配布、事前予約制を始めたようです。
予約受付は2021年8月11日11:00よりウェブサイトにて。
…そこは、21:21からにしてほしかった。
ツイッターで状況を把握するのも良いでしょう。
私の滞在時間は70分。かなりじっくり見たほうかもしれません。
ただし、映像作品がいくつもあるため、全部しっかり見たい方は余裕を持っていくと良いでしょう。
平日は17:00までしか開いていません。気をつけて。
まとめ
ルールを「守る」しか考えないと、ロボットか奴隷のようになってしまう。
何かを動かす人は、当たり前のルールを「疑い」、ルールを「作る」側にまわります。
他者を思い通りに動かすためにルール作りする人もいるから、恐ろしいのですが。
ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
展覧会の詳細
場所:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
アクセス:六本木駅より徒歩5分、東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内
会期:2021年7月2日(金)- 11月28日(日)
開演時間:平日 11:00 – 17:00、土日祝 11:00 – 18:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:火曜日(11月23日は開館)
入場料:一般1,200円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料