あなたの生活のなかに、「自然」はありますか?
2018年だけで326展ものアートに触れたライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
名古屋市美術館にて、「アルヴァ・アアルト もう一つの自然」展が開催されています(〜2019/2/3)。
あまり建築に興味のない方でもきっと「おぉ〜」と思うものがありますよ。
日本で20年ぶりとなるアアルトの回顧展です。
行ってきましたので、内容を紹介しましょう。
「アルヴァ・アアルト もう一つの自然」展
北欧・フィンランドが生んだ建築家アルヴァ・アアルト(1898‒1976)は、木やレンガなどの素材を生かし、周囲の自然環境との調和を図る建築で知られ、フィンランドのみならず世界的に評価を得ています。
代表作の《パイミオのサナトリウム》(1933年)は、患者が少しでも心地良く過ごせるよう配慮し、アアルトが生涯大事にした、人に優しい建築という考え方を体現したものでした。また、友人夫妻のために設計した《マイレア邸》(1939年)は、邸宅周囲の松の森と建物内部の連続性を意識し、手すりや柱に至るまで自然の素材を多用した有機的な建築となっています。
アアルトはデザイナーとしての手腕も発揮し、ドアの取っ手から家具、照明器具、ガラス器など、人が生活したり仕事したりする空間の隅々まで、ディテールにも拘ってデザインしました。レストラン・サヴォイのためにデザインした《サヴォイ・ベース》(1936年)は、フィンランドの湖の曲線をイメージさせるもので、現在においても親しまれるロングセラーとなっています。
タイトルに「もうひとつの自然」「森と湖の国」とありますね。
アアルトと自然は、切っても切れない関係なのです。
それは建築やデザインに、どう影響しているでしょうか。
「自然」を思わせる曲線のデザイン
見てください。
天井が波打つ建物なんて、見たことがありますか!?
これ、市立図書館なんですよ。毎日行きたい!
またこちらは、ニューヨーク万国博覧会フィンランド館。
やはり、曲線が特徴です。
本展では映像で見ることができるのですが、とにかくカッコイイんです。
自然に影響を受け、また自然との調和を考えるアアルトは、病院までシンプルでおしゃれな雰囲気にしています。
本展に再現がありますので、ぜひ現地でチェックしてください。
アアルトの椅子も有名です。
本展には、座れるものもあるんですよ。
あれっ!!
人が倒れてる!!
いやいや、それは常設で展示されているパブリックアート、アントニー・ゴームリーの銅像《接近Ⅴ》です。
今話したいのは、アアルトのこちらのスツールです。
他にもこんな椅子たちもあります。
これなんか特にすごい。
この曲線を木で作るんですから。
固いと思いきや、意外にも座り心地が良いんです。
《ティー・トロリー900》だけでなく、上に乗っている植物、そのベースにも注目です。
レストラン・サヴォイのためにデザインした《サヴォイ・ベース》は、フィンランドの湖の曲線をイメージさせるもので、現在においても親しまれるロングセラーとなっています。
グラスなどもオシャレですね。
まとめ
オリジナル図面、家具、照明器具、ガラス器、建築模型など約300点を展示し、自然の美しさ、人間の温もりを大切にしたアアルトの建築とデザインを紹介する本展。
建築に詳しくなくても、あなたは家に住んでいます。
インテリア雑貨に囲まれて生活しています。
アアルトに触れたらきっと、なにか感じるものがあるでしょう。
ようやく部屋を片付ける気がわいてきた、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:名古屋市美術館
アクセス:地下鉄伏見駅5出口南へ徒歩8分
住所:愛知県名古屋市中区栄2-17-25(芸術と科学の杜・白川公園内)
会期:2018年12月8日~2019年2月3日
開演時間:9:30~17:00(祝日除く金〜20:00)
休館日:月(1月14日は開館)、1月15日
入場料:一般 1200円 / 大学・高校生 900円 / 中学生以下無料
- 2018年9月15日(土)~11月25日(日)神奈川県立近代美術館 葉山
- 2018年12月8日(土)~2019年2月3日(日)名古屋市美術館
- 2019年2月16日(土)~4月14日(日)東京ステーションギャラリー
- 2019年4月27日(土)~6月23日(日)青森県立美術館
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コウスケの日常
今年も健康で過ごしたい。
2017のほうがむしろ、毎日運動したり健康に気を使ってたんだけどなぁ?