こんなアート鑑賞初めて!ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展(東京オペラシティ、〜2021/ 6/24)





人と違うことをする人・アイデアパーソンが大好きだ。

ライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。

東京オペラシティにて、ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展「ストーリーはいつも不完全……」「色を想像する」が開催されています(〜2021/ 6/24)。
大好きなライアン・ガンダーの個展とあって、さっそく行ってきました。

1年で536展のアートを巡った私でも、こんな展覧会は初めて。
驚きの内容だったんです。

ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展

イギリスを代表するアーティスト、ライアン・ガンダーが当館収蔵品をキュレーションする異色の企画。当初予定していたガンダーの個展は新型コロナウイルス感染症を巡る情勢の急激な悪化、ことにイギリスにおけるロックダウンにより、やむなく開催を延期することとなりました。これに伴いガンダーから「この状況で僕にできることはないだろうか」「収蔵品展のキュレーションはイギリスからできるのでは」と申し出があり、当初上階(4階)で予定していた「ガンダーが選ぶ収蔵品展」を全館で開催することとなりました。

(中略)ガンダーは、日常生活のあれこれや、社会の仕組みなど、私たちが気に留めることすら忘れている物事をあらたな視点で観察し、解釈し、表現することについての第一人者といえます。その視点、観察、解釈が当館の収蔵品に向けられたなら、私たちにとって新しい鑑賞体験になることでしょう。

ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展|東京オペラシティアートギャラリー

このストーリーもまた良いじゃないですか。
つまりコロナがあったからこその内容なのです。

3階「ストーリーはいつも不完全……」は懐中電灯で照らして鑑賞

衝撃だったのはこれ。
なんと、薄暗いギャラリー内を、懐中電灯で照らしてアート鑑賞するんです。

たとえば、この作品。

こうして照らすと、ストーリーが全く変わって見えませんか?

 

これも。
作家が意図していない新たな見方や意味、ストーリーが生まれます。
ライアン・ガンダーのアイデアで、私達鑑賞者が作品に光や影を足すからです。

彼はこう言っています。

地球上のすべての人間は、視点を変え、共感を発動し、まったく同じものを何通りもの方法で理解する力を持っている。自分自身にそれを許すならば。

ライアン・ガンダーからのメッセージ

 

なんだかいつもよりじっくりと作品を鑑賞してしまうから不思議です。
自分でわざわざライトを照らしているので、より、作品に対して能動的・主体的になるというか。
周りが暗いから集中できるのもありそうです。

 

マインドフルネスな時間だと感じられます。

4階「色を想像する」は、展示方法が意外すぎた

一方4階は、モノクロな作品群。
タイトル通り、「色を想像する」のが面白いですが、観察するうちに「色が見えてくる」から面白いものです。

近くにある別の作品と関わり合って、見え方・感じ方が変わるようにも思います。
当初、作家が意図していない「意味」が生まれているように感じられるのです。

時間と文脈によって作品への感じ方が変わることを許容すること。違うこと、普通でないこと、不可思議なこと、変であることを怖れないこと。新しいこと、いつもと違うやり方に可能なかぎり挑戦し、遠回りすることでお定まりの状況を変え、ひととき視点を変えること。(中略)

歳を重ねた今の私は、エゴから少し自由になり、自分の遺したものをコントロールすることに執着していない。この現象はあらゆる芸術にとって唯一最高のことだといえる。世界が変わり、意見やものごとが変化するにつれて、作品の意味が変わるのは当然のことだ。

ライアン・ガンダーからのメッセージ

それにしても、一般的な美術館と比べ、作品同士を近くレイアウトした様はとてもオシャレ。
自宅にポストカードなどをオシャレに並べているようなイメージですね。

しかし美術館やギャラリーでは、作品へキャプション(作品情報)を添えるのが通常です。
ところがそれをすると、せっかく素敵に作品が並べられているのに台無し。
美しくないんですよね。

ライアン・ガンダーはそれを、驚きの方法で解決しています。
これにはまいった!

ギャラリーへ足を運び、そこも含めてお楽しみください。

ライアン・ガンダーの過去の展覧会

ライアン・ガンダー大阪

私は東京と大阪で、以前も彼の作品を見たことがあるのですが、どちらも他で見たことのない、衝撃の内容でした。

ピカソを堂々とパクる!?ライアン・ガンダー”Moonlighting”(東京・馬喰町、〜2018/6/16)

2018.06.01
ライアン・ガンダー大阪

遊び心とアイデアにやられた!ライアン・ガンダー展@国立国際美術館

2017.05.30

まとめ

ライアン・ガンダーはこう言っています。

本展が記憶され、忘れられないものになることを願っている。あなたの主体性が強化され、あなた自身でいつもと違う光を当てたのだから。この展覧会が皆さんの記憶となってともに生きるならば、それを私たちが目で見るのではなく、心で観ることの証としてほしい。芸術の鑑賞は単に網膜によるものではなく、認識的なものなのだ。

時間をかけて、あなた自身の探検家になれ。ゆっくり行け。

ライアン・ガンダーからのメッセージ

なんてシビレる言葉だろう。

ますます彼を好きになったと同時にとても刺激を受けた、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
私も面白いことを起こすぞ〜。

展覧会の詳細

展示名:ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展
場所:東京オペラシティ アートギャラリー
アクセス:京王新線・初台駅東口下車、徒歩5分以内(直結)
会期:2021年4月17日[土]─ 6月24日[木](当初予定から会期延長)
開演時間:11:00 ─ 19:00(入場は18:30まで)
休館日:月曜日(5/3、6/7、6/14、6/21は開館)
入場料:一般1,000円、大学・高校生 600円、中学生以下無料

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ABOUTこの記事をかいた人

講師、フリーライター。愛知県在住。 トニー・ブザン公認マインドマップ®・インストラクター、Points of You®認定トレーナーとして、「頭の使い方」を楽しく体験できるワークショップを開催。名古屋を中心に、全国で大好評。 またフリーライターとして、タウンワークマガジンなどのサイトに執筆。 詳細プロフィールはこちら