ダリといえば?
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
三重県立美術館にて、『ショック・オブ・ダリ ― サルバドール・ダリと日本の前衛』が開催されています(〜2021/3/28)。
2016年の東京でのダリ展は大人気でしたが、三重県津市での本展はいかに?
目次
『ショック・オブ・ダリ ― サルバドール・ダリと日本の前衛』
スペイン人芸術家サルバドール・ダリ(1904-1989)は、20世紀を代表する画家のひとりです。(中略)その作品はヨーロッパにとどまらず、世界中で知られるようになります。
日本でもまた、ダリ作品は大きな衝撃を与えました。とりわけ日本の若い前衛画家たちへの影響は著しく、1930年代にダリ作品が本格的に紹介されると、急速にその影響が彼らの作品に現れます。彼らは各々の感受性をもってダリの芸術を吸収し、独創的な作品を生み出しました。
本展では日本最大のダリ・コレクションを誇る諸橋近代美術館の所蔵作品を中心としたダリの魅惑的な絵画作品をご覧いただくとともに、ダリの衝撃を最初に受け、それを自らの創作に生かした日本の画家たちの表現もご紹介します。
サルバドール・ダリの世界
近鉄/JR津駅西口から徒歩10分。
やってきましたよ、ダリに会いに!
三重県でダリを観られるなんて貴重ですね。
残念なのは、撮影NGな点。
美術館の公式サイトから引用して一部、紹介します。
看板にもなっているこの作品。
一番見たかったんです。
ダリの作品によく出てくる、いわゆる「ダブルイメージ」。
1945年以降のマーシャル諸島・ビキニ環礁で繰り返されたアメリ
それが人の頭や大きな木のように表現されています。
今回私が一番好きになったのがこれ。
私はやはりアートに、現実にないもの、今までにないもの、アイデアを求めます。
この作品を見た瞬間、「この発想はなかった!」と思わざるを得ません。
「どうなってんの??」
と思わずじっくり見たくなってしまう、もうその時点で奇才ダリの魅力にやられているわけです。
残念ながら私にとって「ダリといえば?」の答えとして最も印象の強い「溶けた時計モチーフ」の作品は、おそらく1点だけでした。
ダリは日本にどう知られ、どんな影響を与えたか
本展が面白いのは、日本への影響を知ることができる点。
日本にダリが知られるようになっていく過程の雑誌や、開催されたダリ展のカタログなど、貴重な資料が展示されているほか、ダリの影響を受けた日本の作家たちの作品も展示されています。
日本人がダリを自分なりに解釈し、オリジナルにしていくさまが見て取れます。
が、やはりダリは強い。
面白いほどにダリの影響が感じられます(そういう作品が選ばれているわけですが)。
ぜひ会場で、日本人へのダリの影響を楽しんでください。
フォトスポットあり
三重県立美術館、がんばってます。
作品の撮影はできませんが、この唇に座って撮影できますよ。
吹き出しの看板がちょっと、手作り感出まくってますが。
ちなみに東京でのダリ展はこんな感じでした。
ここで写真を取るために行列。
しかし、三重は並ばず撮影できました。
東京・西武での別の展覧会↑でも唇に座りましたが、三重県立美術館のほうが「顔」っぽくしてて頑張ってますね。
八重歯を抜くのに口を長時間あけていたために切れた唇がようやく治った、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
展覧会の詳細
場所:三重県立美術館
アクセス:近鉄/JR津駅西口から徒歩約10分
住所:三重県津市大谷町11番地
会期:2021年1月9日(土)―3月28日(日)
開演時間:9:30-17:00(ただし、入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日
入場料:一般1,000円、学生800円、高校生以下無料