江戸前期の僧侶・円空は、岐阜美濃の人。
ノミで荒く彫るだけという独特な彫法で一二万体もの仏像を残したそうです。
岐阜県美術館にて、『第10回円空大賞展 希求、未来への創造』が開催されています(~3/8)。
合わせて
- 『カラー・マジック 田口コレクションと安藤基金コレクションから』(~3/22)
- 日比野克彦『Such Such Such』』
- 三輪祐子『アーティスト・イン・ミュージアム AiM2020』(~3/22)
も開催されており、楽しめます。
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)が実際に行ってみたのでレポートします。
目次
『第10回円空大賞展 希求、未来への創造』(岐阜県美術館)
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_2505-copy-1024x768.jpg)
円空は、江戸時代に美濃国で生まれ、修行僧として全国を行脚しながら生涯に12万体もの神仏像を彫り続けたと伝えられています。岐阜県では、「円空の独創性や慈愛の精神」を注目すべき本県の個性と捉え、平成11年度より土着の伝統に根ざしながら独創的な芸術を創造している芸術家を「円空大賞」として顕彰しています。21世紀の円空ともいうべき受賞作家たちの作品が一堂に会する本展は、優れた現代美術展として高い評価をいただいています。
第10回円空大賞展では、円空の生き方を感じさせる1団体と現代作家4人が選ばれました。
美術館には、迫力ある作品が並んでいましたよ。
迫力と、存在感と、緻密さと。
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いきなり迫力ありますね。
世界を舞台に環境問題の提起につながる調査を続け、海洋が未来のために決定的な役割を果たしていることを、アートを通して次世代に伝えるTara Océan財団(円空大賞)。
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_2505-copy-1024x768.jpg)
広い空間にもこんな感じで。
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一方こちらは、安藤榮作さんによる、迫力ある作品です。
![『第10回円空大賞展 希求、未来への創造』(岐阜県美術館)](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_4624-copy-1024x768.jpg)
木彫りの彫刻がびっしりと。
![『第10回円空大賞展 希求、未来への創造』(岐阜県美術館)](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_6722-copy-1024x768.jpg)
よく見ると…。
原木や流木を手斧一本で叩き続けてつくられた木彫。
人・自然・宇宙とのつながりの大切さを訴えているのだとか。
ノミで荒く彫るだけという独特な彫法で一二万体の仏像を残した円空そのもの?
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_4378-copy-1024x768.jpg)
いっぽう、池田学さんの作品もかなり驚きました。
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とにかく、細かい。
ペンのみの超絶技巧で、ミクロとマクロの両方を同時にもつ独特の世界観をつくり上げています。
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実際に見ないと伝わらない感動があります。
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_8022-copy-1024x768.jpg)
これも、実物見てほしいなぁ。すごすぎて。
![『第10回円空大賞展 希求、未来への創造』(岐阜県美術館)](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_4359-copy-1024x768.jpg)
これも好き。
大嶽有一さんは鉄の板を用いています。
なんだか可愛らしいシンプルなフォルム。しかしドンと存在感もあります。
日比野克彦『あんな そんな こんな』も楽しい
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_5815-copy-1024x768.jpg)
同時開催中、アーティスト日比野克彦さんによるアートコミュニケーション作品、『Such Such Such』も楽しい。
お友達やお子さんと一緒に、楽しんではいかがでしょうか?
人によって感じ方はきっと違うだろう。
正しい感じ方ってあるのかな。
美術館で作品と向き合った時に 自分が感じていることを言葉ではなくて、
「あんな感じ、こんな感じ、そんな感じ」って物を通して自分の感じを探していると
自分の感じている感じが見えてくるような気がする。
なんと日比野克彦さん、岐阜県美術館の館長だったのですね!
岐阜のご出身とのこと。
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_6151-copy-1024x768.jpg)
指示に従って進みます。
アートに向き合ったときの「自分」を「もの」で表す、とてもユニークな体験です。
誰かと比べると、さらに楽しい体験になるでしょう。
同時開催中『カラー・マジック 田口コレクションと安藤基金コレクションから』
さらに同時開催中の『カラー・マジック 田口コレクションと安藤基金コレクションから』(〜3/22)もかなり面白いですよ。
白、赤、青、緑、とテーマカラーの作品が並びます。
写真撮影NGのため、紹介できません。残念。
まとめ
円空大賞展は、「存在感」「迫力」を感じる作品ばかりでした。
ここで見た作品のように、私自身の存在感・迫力を高めたい、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
開催情報
場所:岐阜県美術館
アクセス:JR「西岐阜駅」下車、徒歩で15分
住所:岐阜市宇佐4‐1‐22
会期:2020年1月30日(木)〜3月8日(日)
開演時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日(祝・休日の場合は翌平日)
入場料:一般800円、大学生600円、高校生以下無料
ここから学べる発想のヒント
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その他、おすすめアート情報
コウスケの日常
![](https://horano.jp/wp-content/uploads/2018/03/261fb30e148f01d8a7b7752437b9edb5.jpg)
そう気づいた。
これは何だかおもしろい発見な気がする。