謝らなくて、いい!
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
新型コロナの影響でアート巡りできないので、アートな映画をたくさん見ています。
今日紹介するのは、映画『アイ・ウェイウェイは謝らない』。
いやこれ、すごいです。
現代アートとは何なのか。
中国がどういう国なのか。
そしてあなたは普段、納得いかない物事についてどう向き合っているのか。
それが感じられる、彼と中国政府の対立の物語です。
目次
映画『アイ・ウェイウェイは謝らない』
東京・森美術館で開催された展覧会への来場者は46万人!
世界の美術館が展示を熱望する破天荒アーティスト、アイ・ウェイウェイの真実とは…。
彼は中国で最も有名な現代芸術家であると同時に、最も声高な自国批判者なのです。
危険を省みない、中国政府との闘い
北京・天安門へ中指を立てる、アイ・ウェイウェイの作品です。
他の中国人アーティストは、彼をこう言います。
彼は違う
無頼の一匹狼だ
中国での彼の役割は
一人の芸術家の枠を超えていると思う
というのも、こんなことがあったからです。
2008年北京オリンピックの鳥の巣スタジアムのクリエイターのひとりとして参画をしながらもオリンピックを糾弾、危険分子のひとりとして注目されたのです。
2008年5月の四川大地震では、政府による欠陥建築の犠牲者隠しと五千人以上の学童の死について調査したことにより、彼と中国政府の対立は決定的となってしまいます。
政府の監視の目が厳しくなり、なんと警察から暴行を受ける事件まで起きます。
それでもミュンヘンでの個展では、中国の地震で亡くなった学童たちを追悼する9000個の通学カバンで作られた感動的なインスタレーションが紹介されるのです。
アイ・ウェイウェイは闘います。
おとなしくしていれば、人生は無難だ
でも わずかな労力でずっと面白くなる
僕は恐れ知らずじゃない
むしろ誰より恐怖を感じてるだからこそ勇敢に行動するんだ
”危険”の存在を知っているから何もしなければ
危険は増大する
床一面に敷き詰められた、ひまわりの種。
これ、実は…。
批判する勇気があるか
あなたは大きな力に対し、批判する勇気があるでしょうか?
居酒屋やツイッターで、ただ国や上司の陰口を言うのはできるかもしれません。
しかしアイ・ウェイウェイは違います。
大国・中国に立ち向かうのですから。
私は会社員時代、大した結果も出していないのに意見をハッキリ言うときがありました。
上司の気に障るだろうなと多少思いつつも、今そこに必要な考えだと(私は)思ったのです。
でも私は若かった。
正直、あまりうまくいきませんでした。
今思えば、何でも言えば良いというものではないですね。
どう伝えるか?も大事なわけです。
ストレートに言って分かってもらえる場合もあるかもしれませんが、そうじゃない場合はどうするのか?
それは伝え方だったり、交渉力だったりします。
うまく伝える、うまく交渉する、そのスキルが、大人の世界では必要ではないでしょうか。
アイ・ウェウェイは、国に対して正面突破しようとしたり、アートで世界へ訴えたり、周りを巻き込んだりという手を使って、自国批判を展開します。
あなたはこの映画を見て、どう感じるでしょうか?
ときに腹を割って本音を伝えるべき時がある。
そう思っている、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
映画『アイ・ウェイウェイは謝らない』をネットで見るには?
↓アマゾンプライムで視聴できます。
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やっぱりすごいな。
そしてやっぱり素人より芸人さんは面白い。