ものを美しいと見る目。
1年で536展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
愛知県・豊田市美術館にて、『久門 剛史 − らせんの練習』が開催されています。
本当に素晴らしい、ワクワクする展覧会でしたので、作品の一部を紹介します。
『久門 剛史 − らせんの練習』(豊田市美術館)
建物の美しさにもいつもうっとりします。
ここは愛知県豊田市、豊田市美術館。
車でのアクセスが便利です。
素晴らしい展覧会『久門 剛史 − らせんの練習』が開催されています。
展覧会タイトルは「らせんの練習」。真上から見て円であると認識していたものが、視点を変えて彫刻的に見たとき、はじめて螺旋だと気づく。そうした観る人それぞれの時間と空間の発見や新しい知覚の拡張につながる体験を、まさに螺旋の構造をなぞるように展示室が配置されている豊田市美術館の建築空間の中で実感できる、豊かな展観を目指します。
社会が混沌としている状況の中でも、物事を美しいと思える態度を揺るぎなく示し続けてきた久門剛史の芸術世界を、是非ご覧ください。
驚きやハッとする体験の連続
最初の部屋でいきなり、口があきっぱなしに。
なんだこりゃ。
きっと驚かせてくれるだろうとは思っていましたよ。
けど、想像以上です。
A4用紙が床に散らかっています。
静かで広い空間のなか、壁に仕掛けられた機械から、用紙がときどき降ってくるのです。
これが不思議と、見入ってしまう。
鍾乳洞の中で、自然の迫力にただただ立ち尽くす、あの感じに似ています。
そして床には、泡のような…。
いや、これは。
大量の電球です。
ここが道端ならゴミの山に見えるかもしれないのに、ここではとても美しい。
子供の頃、理科の実験が好きだったな。
自宅ですごいアイデアを思いついて、実行したんだ。
豆電球につながる二本の電線。
その先にクリップを付けたら、まるでコンセントプラグそっくりに。
思いついたとき、うれしかったな。
それをコンセントに挿し、大変なことになったけど。
あのときの好奇心、私は今も持ち続けているだろうか?
らせんって好きです。
回るうちに、気づくと上がってる。
安藤忠雄設計の、表参道ヒルズには驚いた。
買い物しながら歩いていると、階段もエスカレーターも使わずに、気づいたら上の階へ上がっているのだから。
この作品の存在に気づかない人もいるかもしれない。
でも薄暗い中で、活動していました。
ひっそりと、たしかに。
これを見た瞬間、コーネリアスのアルバム『Point』↓を思い出したのは私だけ?
一方こちらは、円周率をつかった作品。
なんだかとても不思議です。
目が回るような。
違う流れ、違う形のものがまじりあうとき。
新しいものが生まれるワクワクがある。
この部屋も、椅子があれば1時間とか居たかった。
光っているもの、何だと思いますか?
まとめ
ここでは、よく知るものや身の回りにあるものが形を変え、とても美しく見えます。
そのシンプルの美に、神経が研ぎ澄まされるのです。
この素晴らしい作品の数々、ぜひあなたにも観ていただきたい。
コロナが終息し、展覧会が再開されることを願う、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
開催の詳細情報
場所:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8丁目5番地1
会期:2020.03.20-2020.09.22
開演時間:10:00-17:30(入場は17:00まで)
休館日:月曜
入場料:一般:1,000円(800円)、高校・大学生:800円(600円)、中学生以下無料
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いや、私もどんどん投稿したいのに。