あなたにとって建築とは?『安藤忠雄展-挑戦-』@国立新美術館(~12月18日)

 

「常識はずれ」にワクワクする。

ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。

「常識はずれ」な人を見てもワクワクするし、「常識はずれ」なことをするのにもワクワクします。
もちろんそれが人に迷惑をかけない限りにおいて、ですが。

元プロボクサーが、独学で建築を学び、世界的な建築家に。
その経歴だけでもワクワクさせられるその人こそ、安藤忠雄さんです。

彼の挑戦の軌跡をめぐる、『安藤忠雄展-挑戦-』が、六本木・国立新美術館で開催されています(~2017年12月18日)。
展示を見ていると安藤さんから、

おまえは挑戦し続けているのか?

と問われているような、そんな内容でした。

『安藤忠雄展-挑戦-』とは

元プロボクサー、独学で建築を学ぶ―という異色の経歴で知られる建築家 安藤忠雄は、1969年より「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタート。以来、既成概念を打ち破るような斬新な建築作品を次々と世に送り出してきました。(中略)
本展では、この稀代の建築家が、いかに生きて、いかに創り、今またどこに向かおうとしているのか―その壮大な挑戦の軌跡と未来への展望を「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つのセクションに分けて紹介します。

安藤忠雄展-挑戦- 国立新美術館開館10周年|みどころ 

非常に贅沢な展示です。
模型やスケッチ、ドローイングなど総計200点余りの設計資料が並び、その空間デザインも安藤忠雄さんご自身がしています。

そして安藤建築の原点である「住宅」の代表作品を、模型や動画でこれでもか!と一挙公開。
代表作「光の教会」を原寸大で再現した展示もあるんです。

光の教会を再現した展示で写真を撮影できる

大阪の郊外にある住宅地に作られた教会。
小規模で経済条件も厳しいなか、このシンプルながら稀有の空間が実現したの1989年とのこと。
教会に必ず必要な十字架を、まさか外からの光でつくりだすとは。

今回の『安藤忠雄展』では、それを国立新美術館に再現しています。

中へ入って撮影できるのが嬉しいですね。
2017/11/1(水)17:30頃、割と空いていました。

住宅デザインに、安藤忠雄を見る

図録P.60

安藤建築の原点である「住宅」の代表作品を模型や動画でみるうちに、彼の建築デザインにとどまらない「考え」が見えます。
彼は無我夢中で住宅建築の仕事に取り組み試行錯誤する中で、今日に至るまでこだわり続ける、こんなテーマを見つけたのだといいます。

コンクリートという現代において最もありふれた素材をもって、どこにもないような個性的な空間をつくりだす

シンプルだけど、他にないもの

これを生み出すのは、本当に大変なことでしょう。
私の好きな音楽でもそう。個性を出そうとするアーティストはついつい、色々もりこんで複雑になりがちです。

しかし、シンプルは、美しい。
シンプルは、わかりやすい。

頭大仏殿の衝撃

写真も展示されていましたが、安藤忠雄さんご本人のお話でも笑ってしまった、この頭大仏殿。
高さ13.5mの大仏が、頭だけ出して他はドームにすっぽり埋まっているのです。

アプローチから135mの道のりを歩いて、ようやく仰ぎ見ることができます。

安藤さんはこれについて、こう話します。

大仏にお客さんが全然こないから、安藤さん何とかしてくれと話があって。
もうそれなら、埋めてしまえと(笑)。
そしたら「いいよ」というから。

この安藤さんの大胆な発想、そしてそれをOKする側の余裕。
たまりません。

直島を「自然あふれるアートの島」に

瀬戸内海に浮かぶ小島、直島を「自然あふれるアートの島」として再生すべく、文化プロジェクトがスタート。
安藤さんは今日まで30余年、7つの建築を完成させました。

そのチャレンジの様子も、映像と模型で展示されています。

美しい自然と、アート作品と、ホテルや美術館といった建物と。
いつか必ず行きたい島です。

ギャラリートークでご本人から聞いたお話

たまたま行った日に、運良く安藤忠雄さんご本人のギャラリートークがあったのです。
その話の中で気になった言葉をメモしておいたので、ここに残しておきます(正確ではありません)。
けっこう毒舌なのが面白いですね。

事務所出たら40人ぐらい人がいた。ポケモンやってんねん。いい歳したおっさんたちが、ええかげんにせえと。この国は終わってますよ

このあとも、これが効いてきます。

 

読書すること、そして映画で感動することについて語られていたのが印象的です。

しっかり本をよく読んで、しっかりものを考えて。

同じ本を数年後にまた読むと、アンダーラインを引くところが違う。自分の考え方が違ってきたんだなぁと分かる。

せめて1週間に1回くらいは、映画見て感動しないと。

私は年間100本映画を見よう!と思ったら全く見れなかったので、2017年は50本!と思ったのですが、なかなか見ることができていません。
2018年こそ…。

 

次は、安藤忠雄さんが語る「おもしろさ」について。

お客さんは、何かおもしろいもんがないかと探して来られるわけじゃないですか。
我々の責任として、いつも探していないと。

他にあるもんじゃ面白くない。ここにしかないのがいい。

長生きだけじゃダメ。面白く、長生き。

 

私は講演会などで質の低い質問をしたり、「質問」のていでダラダラと自分語りをする人が大嫌いです。
この日も突然、安藤さんへ質問を始めた方がおり、長いうえに何が聞きたいのか分からない。
「安藤さんの話を聞きたいのにな…」
そう思っていたとき、安藤さんから出た言葉がこれ。

質問されてる方が、終わってませんか
ちょっと誰か、他に質問は?

痛快でした(笑)。

 

まとめ

失礼ながら安藤忠雄さんのことを、建築やアートを好きな人だけが知っている人だと思っていました。
しかし館内は高校生・大学生もいっぱい。
都会では「表参道ヒルズを設計した人」あるいは「テレビに出てた人」と知られているのでしょうか。

最後にもう1つ、安藤さんの言葉を。

「安藤さんにとって、建築とは何ですか?」
との質問に、彼はこう答えました。

まぁハッキリ言って、仕事ですよね。
(会場爆笑)

建築を通して、社会に少し役に立ちたい。
建築を通して、考え方に迫りたいと思っています。

仕事に取り組むことは、「考え方に迫る」ことである。
作品やギャラリートークから安藤さんの人柄も見えた、素晴らしい展示でした。

展示名:安藤忠雄展-挑戦-
場所:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
会期:2017年9月27日(水)〜 12月18日(月)
開演時間:10時〜18時 金曜日・土曜日は20時まで
休館日:火曜日
入場料:一般1,500円、大学生1,200円、高校生800円

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今日のひとこと

ホラノコウスケ
iPhone Xが待ち遠しい。
コウスケ(@kosstyle)でした。


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ABOUTこの記事をかいた人

講師、フリーライター。愛知県在住。 トニー・ブザン公認マインドマップ®・インストラクター、Points of You®認定トレーナーとして、「頭の使い方」を楽しく体験できるワークショップを開催。名古屋を中心に、全国で大好評。 またフリーライターとして、タウンワークマガジンなどのサイトに執筆。 詳細プロフィールはこちら