シンプルは、美しい。
1年で326展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーにて、ジュリアン・オピー展が開催中(〜2019年9月23日)。
ブラーのアルバム『ザ・ベスト・オブ』のジャケットを手掛けた、あの人だ。
実際に行ってみると、とても驚いた。
シンプルなのに、生き生きとしていて、個性がある人々
本展を構成するのは、2018〜19年に制作された27点の作品。
これは等身大よりちょっと大きな作品だ。
何気ない日常のように見え、親近感がわく。
そして、この記事のトップにある作品。
実は。
こんなに大きい。ビックリ!
太い線だけで描かれているのに、とても生き生きとしている。
今にも動き出しそうだ。
今は当たり前の「ピクトグラム」(トイレの男女マークなど)を思い出す。
実は、1964年の東京五輪のために作られたということをご存知だろうか?
日本語が分からない人たちにも情報を伝えるためだ。
シンプルは、伝わる。
しかし、ピクトグラムとジュリアン・オピーの作品が決定的に違うのは、彼の描く人たちには「個性」があること。
イヤフォンをしていたり、髪型や服装の違い、またタトゥーがある人もいる。
デジタルの動く作品もある。
よ〜く見てると、鳥がフンするよ。
混雑状況、所要時間は?
私が行った金曜日の19時すぎは、あまり混んでいなかった。
開演時間は、火・水・木・日:11:00〜19:00、金・土:11:00〜20:00。
しかし土日は多少混雑し、他の人が写り込まない写真は撮りづらい可能性があるだろう。
滞在時間について、私の場合は19:13〜19:43の30分間の鑑賞。
作品数も多くないため、早い人なら20分もかからない。
まとめ
子供の頃、どこで知ったか、キース・ヘリング(↑)の作品に魅了された。
ポストカードを何枚も買って、部屋に飾っていたのをふと思い出した。
一方、ジュリアン・オピーの作品は、日常を切り取ったかのよう。
日常こそ、普段は目の前を通り過ぎてしまう風景だ。
ここではそれを、じっくり眺めることになる。
それは自分にとって、どんな意味があるだろうか。
あえてここでは作品を絞って紹介した。
会場には決して多くはないが、他にも作品が展示されている。
あなたはどれが好きだろう?
ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
展覧会の詳細情報
日本の美術館では11年ぶりに開催されるジュリアン・オピーの大型個展です。前回は2008年、水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催され、日本でのオピーの人気を決定的なものにしました。
ジュリアン・オピーといえば、輪郭線のはっきりした、目を黒い点で表現しただけの実にシンプルな、それでいてモデルの個性や性格が的確に伝わってくる、1990年代後半から2000年代半ばのポートレイトを思い浮かべるかも知れません。近年のオピーは、都市の通りを行き交う人々を表現した絵画や映像、都市のビル群の立体やLEDによるカラス、田園風景や羊の彫刻、ジョギングする人々など、幅広い作品を制作しています。
本展は、作家自選による絵画、彫刻、映像など、本展で初めて公開される新作を中心に構成し、ジュリアン・オピーの現在を紹介します。
場所:東京オペラシティ アートギャラリー
アクセス:初台駅から直結
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2東京オペラシティタワー3F
会期:2019年7月10日[水]─ 9月23日[月]
開演時間:11:00〜19:00 (金・土は11:00〜20:00/最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月4日[日](全館休館日)
入場料:一般 1,200円(1,000円)、大学・高校生 800円(600円)、中学生以下無料