「えぇっ!絵!?」
アート大好きライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
愛知県の刈谷市美術館にて『金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋』を開催中(〜2018/11/4)。
「本物では?」と疑ってしまうほどの美しい金魚の絵に、驚きしかありません。
実際の展示の様子を紹介します。
目次
『金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋』
金魚の持つ神秘性に魅了され、創作を続ける深堀隆介(1973年愛知県名古屋市生まれ、横浜市在住)。深堀は透明樹脂にアクリル絵具で金魚を描くという独自の斬新な手法で注目を集める若手の現代美術家です。
(中略)極めて独創的な深堀の技法は、器の中に樹脂を流し込み、その表面にアクリル絵具で金魚を少しずつ部分的に描いていき、さらにその上から樹脂を重ねます。その作業を繰り返すことにより、絵が重なり合い、まるで生きているかのような金魚が表現され、圧倒的な立体感をもって観るものに迫ります。
ここは、愛知県の刈谷市美術館。
JR・名鉄三河線「刈谷駅」下車、南口から徒歩約10分です。
ここで、テレビなどでも話題の深堀隆介の金魚アートを観ることができるのです。
「金魚救い」から、いま。
1995年愛知県立芸術大学を卒業した深堀は、名古屋のディスプレイ会社に勤務するも1999年に退職、本格的に創作活動を開始し、絵画と立体を並行してさまざまな作品を制作します。
しかし、次第に自分が何をすべきかを悩み、自信を失いかけていた頃、金魚を描くきっかけとなった転機が訪れます。それは7年間放置していた水槽で生き続ける金魚の存在に気づき、その美しさに衝動を覚えたこと、金魚に救われたというこの出来事を「金魚救い」と呼び、その後、金魚に自分を重ね、表現を追究してきました。
アーティストとして生きることへの迷いを、金魚が救ってくれたというわけです。
そこからの金魚へのこだわりがすごい。
何でもかんでも金魚を描いていきます。
金魚絵師 深堀隆介、驚きの作品の数々
撮影NG場所に特に素晴らしい作品が多かったので、こちらの動画を見てください。
とにかくびっくりなのは、透明な水の中を泳いでいるかのような金魚です。
これが絵だなんて。
それはお椀、小鉢、アルミの弁当箱、ケロリンの風呂桶、牡蠣の殻、机の引き出しにまでいるんです。
他にも《泳げ!金魚!洗濯物編》が面白い(動画 0:36〜)。
Tシャツ、パンツ、手ぬぐい、靴下にまで、金魚がたくさん描かれています。
他にも、
- ウロコだけが美しいグラデーションで描かれた作品
- 天へ登るかのような迫力ある金魚
など、どれも見応えがあります。
新作「平成しんちう屋」は時が止まっているかのよう
こちらは新作。
金魚絵師 深堀隆介さんの生み出すインスタレーションは、時が止まっているかのようです。
リアル過ぎる金魚が、まったく動かないのですから。
通常の絵画との違いは、リアルさだけではありません。
アクリルに描き、アクリルを流し、またそこに描きと重ねた金魚絵は、見る方向によって金魚の重なり方が変わるのです。
これが、絵だなんて。とにかく驚きの連続です。
場所・時間などの詳細
これはこの刈谷市美術館で、皆が見る前で描かれた作品。
私は何か一つにこだわるとしたら何だろう?
そう考えた、ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:刈谷市美術館
住所:刈谷市住吉町4丁目5番地
会期:平成30年9月15日(土曜)から平成30年11月4日(日曜)
開演時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(10月8日は開館)、10月9日(火曜)
入場料:一般900円、学生700円、中学生以下無料