そんなの、アリ!?
2018年だけで326展のアートを巡ったライター・講師、ホラノコウスケ(@kosuke_art)です。
東京・銀座のメゾンエルメスフォーラムにて、「ピアニスト」向井山朋子 展が開催されています(〜2019/2/28)。
なんとエルメスのアートギャラリーで、毎日毎日ピアノ演奏が行われているんです。
それも、驚くような形で。
「ピアニスト」向井山朋子展
オランダ・アムステルダムに拠点を置くアーティスト、向井山朋子を紹介いたします。(中略)
たった一人の観客のためのコンサートや、舞台上に鑑賞者が上がることで成立するパフォーマンスなど、従来の形式にとらわれない制作に挑戦する向井山の根底にある関心は一貫して、音楽が演奏される空間とそれに関わる人びと、演奏者や観客が音楽をどのように受け止め、またその空間を知覚するかの問いかけです。今回、2月5日から28日まで連続するピアノのパフォーマンスをベースとした展覧会「ピアニスト」は、自然と人間の時間を律する立春から始まります。ピアノの森のインスタレーションの中で、演奏は毎日行われ、前後の時間を含めた数時間だけオープンします。日々、1時間ずつの時差を伴う環境の中で、いつもとは異なる時間が、ゆっくりと回転してゆきます。コンサートホールでも劇場でもなく、音楽スタジオとも異なるアート・ギャラリーを舞台にして、ピアニストと鑑賞者は交差します。
具体的には、以下のように開始時間がずれていくんです。
つまり、真夜中にエルメスのギャラリーをオープンしてピアノの演奏が行われる日もあるということです。
14台のピアノ、ピアニスト、観客、時間が生み出す作品
銀座駅B7出口を出てすぐ。
通常のエルメス店舗の入り口ではなく、ガラスで作られた壁の建物と建物の間にあるエレベーターで、上へ上がります。
するとそこにあるのは、14台のピアノ。
こんなに明るい日もあれば。
こんな日もあります。
このメゾンエルメスフォーラムは、ガラスで覆われているんです。
思い思いの場所で、ピアニストを待ちます。
そして始まる演奏。
繰り返されるアルペジオ。
ピアニストの背景は日々変わる。
美しく贅沢すぎる時の流れ。
私たち鑑賞者も作品となる。
演奏の記録が展示されています。
隣のスペースにはこんなピアノが。
実はこれ…。
あなた自身がここで、確かめてください。
まとめ
とにかくこの企画に驚かされました。
この常識破りの企画をした向井山朋子さん、そしてそれを実現したエルメスも素晴らしい。
私たちも、他人が決めたルール・自分の思い込みのルールを「うまく」壊し、新しいものを生み出していきたいものです。
ホラノコウスケ(@kosuke_art)でした。
場所:銀座メゾンエルメスフォーラム
アクセス:東京メトロ 銀座駅 B7出口
住所:東京都中央区銀座5‐4‐1 8階
会期:2019年2月5日(火)~2月28日(木)
開演時間:上記公式サイト参照
休館日:会期中無休
入場料:無料
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